所得の種類確定申告|10種類と計算方法

所得の種類確定申告|10種類と計算方法

所得の種類と確定申告の基本

副業収入が事業所得と判定されても青色申告を使えない場合があります

この記事で分かる3つのポイント
📋
所得10種類の区分

給与所得・事業所得・雑所得など、性質別に分けられた10種類の所得とその判定基準

💰
課税方法の違い

総合課税と分離課税の計算ルール、それぞれ適用される所得の種類と税率

⚠️
実務での判定ポイント

事業所得と雑所得の区分、確定申告が必要なケース・不要なケースの具体例

所得の10種類とその分類


所得税法では、所得をその発生形態や性質に応じて10種類に分類しています。この分類は税額計算に直結する重要な要素です。


参考)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/01/1_03.htm


10種類の所得は以下の通りです。給与所得、事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得が該当します。それぞれ異なる計算方法と控除ルールが適用されます。


参考)確定申告に必要な所得の種類とは?所得税の区分を一覧でわかりや…

会社員の給料は給与所得個人事業主の事業収入は事業所得となります。どの所得に分類されるかで適用できる控除や青色申告の可否が変わるため、正確な判定が求められます。


つまり所得区分が税額を左右するということですね。



参考)10種類の所得を徹底解説!所得と収入はどうちがう? - 起業…

所得と収入の違いと計算の基礎

所得と収入は異なる概念ですが、実務では混同されがちです。


正確な理解が確定申告の第一歩です。



参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/syotoku_kyuuryou_keisan/

収入とは入金された総額を指し、所得は収入から必要経費を差し引いた金額です。例えば年間売上500万円で経費200万円なら、収入500万円・所得300万円となります。


これが基本です。



給与所得には「給与所得控除」という概念的な経費控除があります。源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」がそのまま所得金額になる仕組みです。


会社員の場合、実際の経費計算は不要ですね。



参考)確定申告の書き方をわかりやすく解説!【ケース別の記入例つき】…

個人事業主は収入から実際の経費を差し引いて所得を計算します。この計算が青色申告特別控除の適用対象となるため、記帳と帳簿保存が重要になります。


参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/income/

所得の確定申告が必要になる基準額

確定申告義務の有無は、所得の種類と金額によって判定されます。


基準を知らないと無申告のリスクが生じます。



参考)https://www.mikagecpa.com/archives/2787/

個人事業主の場合、所得が95万円(2024年分までは48万円)を超えると確定申告が必要です。基礎控除額を超える所得があれば課税対象となるためです。


これが原則です。



参考)確定申告とは?まったくわからない人向けに対象者や申告方法を解…

給与所得者でも副業による所得が20万円を超える場合は申告義務が発生します。この「20万円」は所得ベース(収入から経費を引いた額)で判定する点に注意が必要です。給与収入が年間2,000万円を超える人も年末調整の対象外となり、確定申告が必須です。


参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/sideline/


同族会社の役員が会社から貸付金利子や不動産賃貸料を受け取っている場合、金額にかかわらず確定申告が必要になります。


意外な盲点ですね。



国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
給与所得者の確定申告義務について、具体的な金額基準と条件が詳しく解説されています。


所得の確定申告における総合課税と分離課税

課税方法には総合課税と分離課税の2種類があり、所得の種類によって適用される方式が決まっています。


計算方法が全く異なるため、区別が重要です。



参考)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/01/1_03.htm


総合課税は複数の所得を合算して累進税率を適用する方式で、給与所得・事業所得・不動産所得・雑所得などが対象です。例えば給与所得300万円と不動産所得100万円がある場合、合計400万円に対して税率を適用します。


合算が基本ということですね。



参考)総合課税とは?申告分離課税との違いや所得税の計算方法を解説!…


一方、分離課税は他の所得と合算せず独立して計算します。株式譲渡所得(15.315%)、土地建物の譲渡所得(20.315%)などが該当し、総合課税の累進税率とは別の税率が適用されます。


参考)分離課税とは?税金計算や確定申告の方法【税理士がわかりやすく…


確定申告書の記入では、総合課税の所得は第一表・第二表に、分離課税の所得は第三表(分離課税用)に記載します。最終的な税額は申告書第一表で合算して計算する流れです。


記入場所も異なるんです。


所得の確定申告で事業所得と雑所得を正しく区分する方法

事業所得か雑所得かの判定は、税務担当者にとって最も悩ましい実務課題の一つです。区分を誤ると青色申告特別控除や損益通算が適用できません。


参考)https://www.nta.go.jp/about/organization/kumamoto/release/r04/kakutei/pdf/07.pdf


事業所得と認められるには、その活動が社会通念上「事業」と称するに至る程度で行われているかが判断基準となります。営利性・継続性・規模・自己責任性などを総合的に評価します。具体的な判定ポイントが7つ設けられていますね。
参考)事業所得と業務に係る雑所得の区分について|小谷野会計グループ…


事業的規模と判定されれば事業所得、そうでなければ業務に係る雑所得となります。例えば副業のブログ収入は、継続して収益を上げていても規模が小さければ雑所得と判定される可能性があります。


参考)副業別の「所得の種類」まとめ!その副収入は雑所得?事業所得?…


雑所得の場合、青色申告特別控除が使えず、損益通算もできないため節税効果が大きく異なります。収入規模や活動実態を証明できる記録を残しておく必要があります。


これは重要な違いです。



参考)事業所得とは?雑所得との違いから、個人事業主・副業の確定申告…

国税庁「事業所得と雑所得の区分について」
事業所得と雑所得の判定基準について、通達改正の内容と具体的な判断フローが記載されています。


所得の確定申告での給与所得者の特例ルール

給与所得者には独自の申告ルールがあり、一般的な所得計算とは異なる扱いを受けます。


年末調整との関係を理解することが鍵です。



大部分の給与所得者は年末調整で所得税額が確定するため、確定申告は不要です。しかし給与以外の所得が20万円を超える場合や、給与収入が2,000万円超の場合は確定申告が必要になります。


副業の給与(かけもちバイト等)がある場合、その給与が源泉徴収済みで年間20万円以下であれば申告不要です。ただしこれは「収入ベース」で判定する点が、給与以外の所得(所得ベースで判定)と異なります。


収入と所得で基準が違うんですね。



医療費控除ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)を適用したい場合は、申告義務がなくても確定申告をすることで還付を受けられます。申告すると得するケースもあるということです。

所得の確定申告における特殊な所得の扱い

一部の所得には特殊な課税方法や申告不要制度が設けられています。知らないと申告漏れや二重課税のリスクがあります。


預貯金の利子は源泉分離課税の対象で、受取時に課税が完結するため確定申告は不要です。一方、国外で支払われる預金利子は総合課税の対象となり申告が必要です。


国内外で扱いが違います。



上場株式の配当所得と譲渡所得には「確定申告不要制度」があります。特定口座(源泉徴収あり)で管理していれば申告不要ですが、損益通算や繰越控除を使いたい場合は申告した方が有利になることもあります。


選択できるんです。



退職所得は原則として源泉徴収で課税が完結しますが、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は確定申告が必要です。山林所得は所有期間5年超の山林が対象で、申告分離課税となります。特殊な所得には個別ルールがあるということですね。


所得の確定申告で使える控除と計算の流れ

所得税額は所得金額から各種控除を差し引いた「課税所得金額」に税率を適用して計算します。控除の適用順序と種類の理解が節税の基本です。

計算の流れは次の通りです。①各所得の金額を計算→②合算して総所得金額等を算出→③所得控除を差し引いて課税総所得金額を算出→④税率を乗じて所得税額を計算→⑤税額控除があれば差し引く


この順序が原則です。



所得控除には基礎控除(48万円)、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除、医療費控除など15種類があります。


これらは課税所得を減らす効果があります。


控除額が大きいほど税負担が軽くなりますね。


税額控除は計算した所得税額から直接差し引くもので、住宅ローン控除や配当控除などが該当します。所得控除より税軽減効果が大きいため、適用漏れがないよう確認が必要です。


直接引くから効果が高いんです。


所得の確定申告での実務チェックポイントと注意点

税務担当者として確定申告実務で押さえるべきポイントをまとめます。書類不備や計算ミスを防ぐための確認項目です。


所得区分の判定ミスが最も多いトラブル原因です。特に副業収入を事業所得として申告したが、税務調査で雑所得と判定され青色申告特別控除が否認されるケースがあります。継続性と規模を示す資料を準備しておきましょう。


参考)事業所得と雑所得の違い・判断基準とは?国税庁の通達を参考に解…


源泉徴収票や支払調書は確定申告書に添付または内容を転記する必要があります。給与所得の場合、源泉徴収票の「支払金額」を収入欄に、「給与所得控除後の金額」を所得欄に記入します。


転記ミスに注意が必要ですね。



20万円以下の副業所得で確定申告が不要でも、住民税の申告は必要です。所得税と住民税で申告基準が異なる点は、納税者から質問されやすい項目です。


これは別制度です。



申告期限は原則として翌年2月16日から3月15日までです。期限後申告になると無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。


早めの準備が重要ということですね。


国税庁「所得の種類と課税方法」
10種類の所得それぞれの概要と課税方法について、最新の税制に基づいた一覧表が掲載されています。




図解・表解 譲渡所得の申告書記載チェックポイント〔第2版〕