3号分割の必要書類と手続きを完全解説

3号分割の必要書類と手続きを完全解説

3号分割の必要書類と手続きの全ステップ

離婚したら即、年金分割の手続きが完了すると思っていませんか?実は3号分割の書類は「1か月以内」に取得したものでないと受理されないものがあり、準備のタイミングを誤ると出直しになります。


3号分割の必要書類・3つのポイント
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必須書類は全部で4種類

標準報酬改定請求書・本人確認書類(マイナンバーカードまたは年金手帳)・戸籍謄本・生存確認書類を揃えて年金事務所へ提出します。

請求期限は離婚翌日から2年以内

2年を過ぎると原則として請求できなくなります。また、元配偶者が死亡した場合は死亡から1か月以内に短縮されます。

⚠️
平成20年4月以前の期間は別手続きが必要

3号分割の対象は2008年4月1日以降の期間のみ。それ以前に専業主婦だった期間は合意分割の手続きも別途必要になります。


3号分割の必要書類の一覧と各書類の役割


3号分割の手続きで用意すべき書類は、大きく4つのカテゴリに分けられます。合意分割とは異なり、相手の署名・合意が入った書類は不要です。これが3号分割の最大の特徴です。


まず核となるのが「標準報酬改定請求書」です。日本年金機構の公式サイト(nenkin.go.jp)からダウンロードできるほか、最寄りの年金事務所の窓口でも入手できます。3号分割のみを請求する場合は、按分割合の記入欄(5欄・6欄)への記入は不要で、第3号被保険者であった側が単独で記入・提出できます。


次に本人確認書類です。請求書に個人番号(マイナンバー)を記載する場合はマイナンバーカード基礎年金番号を記載する場合は基礎年金番号通知書または年金手帳が必要です。現在マイナンバーカードを所持している人は、こちらを利用するとその後の書類が一部省略できるので便利です。


3つ目は婚姻期間を確認できる書類です。戸籍謄本(全部事項証明書)または戸籍抄本(個人事項証明書)が該当します。ここには重要な注意点があります。日本年金機構の規定によれば、この戸籍謄本は「請求日から6か月以内に作成されたもの」でなければなりません。「以前取得した謄本があるから大丈夫」と考えていると、有効期限切れで受理されない場合があります。婚姻日と離婚日の両方が確認できるものである必要があり、取得のタイミングには十分注意してください。


4つ目はお二人の生存を証明できる書類です。具体的には、請求日前1か月以内に作成された戸籍謄本・戸籍抄本・住民票のいずれかです。なお、請求書にマイナンバーを記入することで、この生存確認書類の提出を省略することができます。これはあまり知られていないポイントです。


以下に必要書類の一覧をまとめます。


| 書類 | 有効期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 標準報酬改定請求書 | なし | 年金機構サイトまたは窓口で入手 |
| マイナンバーカード or 年金手帳 | なし | 生存確認書類の省略が可能 |
| 戸籍謄本(婚姻期間確認) | 請求日前6か月以内 | 婚姻日・離婚日の記載が必要 |
| 戸籍謄本 or 住民票(生存確認) | 請求日前1か月以内 | マイナンバー記入で省略可 |


書類の有効期限がそれぞれ異なります。まとめて取得するタイミングを意識することが大切です。


参考:3号分割の請求手続きに必要な書類一覧(日本年金機構公式)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/rikon/20140421-03.html


3号分割の手続きの流れ:年金事務所への提出まで

書類が揃ったら、次は具体的な手続きの流れを把握することが重要です。3号分割は合意分割と比べてシンプルですが、順番を間違えると無駄な往復が発生します。


ステップ1:離婚届の提出


3号分割の請求は「離婚が成立した後」でなければ行えません。これは法律上の原則です。離婚届を提出し、離婚が正式に成立してから年金分割の手続きに移りましょう。ただし、情報通知書の取得(後述)は離婚前でも可能です。


ステップ2:年金事務所に必要書類を提出


3号分割では「年金分割のための情報通知書」は必須ではありません。合意分割では情報通知書を取得して按分割合を決める手続きが必要ですが、3号分割は割合が法律で2分の1と固定されているため、この段階をスキップできます。


必要書類を持参し、最寄りの年金事務所の窓口に提出します。郵送での対応が可能かどうかは各事務所によって異なるため、事前に電話確認するとよいでしょう。


ステップ3:標準報酬改定通知書の受取


手続きが完了すると、年金事務所は当事者双方の標準報酬記録を書き換えます。その結果が「標準報酬改定通知書」として、請求者と元配偶者双方に送付されます。この通知書が届いたら手続き完了です。


1人で窓口に行ける点が原則です。元配偶者に連絡を取る必要はなく、連絡が取れない状況でも粛々と進められます。これが3号分割の大きなメリットです。


参考:離婚時の年金分割の標準報酬改定請求書(様式・記入例)
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/kyotsu/20181011-05.html


3号分割の対象期間と合意分割との使い分け:平成20年4月の壁

3号分割を「専業主婦なら何でも使える万能の制度」と思っている方がいますが、実はそうではありません。対象期間に明確な制限があります。これが一番見落とされやすいポイントです。


3号分割が対象とするのは「平成20年(2008年)4月1日以降の第3号被保険者期間」に限られます。それ以前の期間については、3号分割では対象外です。


例えば、2000年に結婚して専業主婦となり、2024年に離婚した方を考えてみます。3号分割で分割できるのは2008年4月以降の約16年分のみで、2000年〜2008年3月の8年間は3号分割の対象外となります。この8年分を分割したい場合は、合意分割の手続きを別途行う必要があります。


ここで知っておくと得する仕組みがあります。合意分割を請求すると、婚姻期間中に3号分割の対象期間が含まれる場合、「合意分割と同時に3号分割の請求があったとみなされる」というルールがあります(日本年金機構の規定より)。つまり、2008年以前の期間について合意分割を申請すれば、2008年以降の期間については自動的に3号分割も適用されます。


ただし、3号分割だけを先に請求してしまうと、2008年以前の期間については合意分割を別に手続きしなければなりません。双方にとって手間が増えます。


専業主婦期間が2008年4月をまたぐ場合は、合意分割と3号分割の両方が必要と考えておきましょう。


| 婚姻期間の状況 | 必要な手続き |
|---|---|
| 2008年4月以降のみ専業主婦 | 3号分割のみ |
| 2008年4月以前から専業主婦 | 合意分割+3号分割 |
| 共働き期間と専業主婦期間が混在 | 状況に応じて両方 |


どちらが必要かわからない場合は、年金事務所に相談するのが確実です。


3号分割の請求期限:2年を過ぎると年金が消える

3号分割には厳格な請求期限が設けられています。原則として「離婚をした日の翌日から起算して2年以内」に手続きを完了しなければなりません。この期限を1日でも過ぎると、原則として請求権は消滅します。


年金分割で増える平均月額について、厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータによると、3号分割のみの場合は月額約8,300円の増加とされています。三井住友銀行のシミュレーションでは、年収500万円の会社員と専業主婦が結婚20年で離婚した場合、妻の年金が月約2万3,000円増えるという試算もあります。期限を過ぎてこの受給権を失うのは、老後の家計に直接影響する損失です。


特に注意が必要なのが「元配偶者の死亡」というケースです。離婚後2年の期限内に元配偶者が亡くなった場合、その死亡日から1か月以内という非常に短い期限に短縮されます。法務省の公式見解でも明示されているルールです。


知られていない救済措置もあります。離婚後2年以内に家庭裁判所への審判調停の申立てを行っていれば、本来の期限を過ぎても請求の権利が保護されます。審判確定や調停成立の日から6か月以内であれば年金分割を請求できます。「2年が迫っているが相手と揉めている」という場合は、速やかに家庭裁判所への申立てを検討することが重要です。


なお、2025年6月に成立した年金制度改正法により、2026年4月以降に離婚が成立した場合は請求期限が5年以内に延長される見込みです。ただし現時点(2026年2月)での離婚については従来の2年ルールが適用されますので、慌てずに確認が必要です。


参考:年金分割の請求期限に関する法務省の公式見解
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00019.html


3号分割で見落とされやすい「振替加算の停止」リスクと金融的影響

3号分割のメリットばかりが語られる一方で、見落とされがちなデメリットがあります。それが「振替加算の停止」です。金融に詳しい方でも意外と知らない落とし穴です。


振替加算とは、専業主婦などが老齢基礎年金を受給するようになった際に、一定の要件(昭和41年4月1日以前に生まれた方など)を満たす場合に老齢基礎年金へ加算される金額のことです。金額は生年月日によって異なりますが、例えば昭和36年4月2日〜昭和41年4月1日生まれの女性の場合は年間約1万5,732円が加算されます(令和5年度)。


離婚することで元夫の加給年金が停止し、それに連動して妻への振替加算も停止・または消滅するケースがあります。年金分割で月約8,300円を得る一方、振替加算を失う可能性がある点は、老後の収支全体を見渡したときに重要なチェックポイントです。


さらに、年金分割はあくまで厚生年金(報酬比例部分)のみが対象です。国民年金の老齢基礎年金は分割されません。また、iDeCoや企業の確定拠出年金(DC)、国民年金基金も対象外です。「年金をまるごと半分もらえる」という誤解で動くと、実際の受取額と大きくかけ離れることがあります。


離婚に伴う年金の全体像を把握したい場合は、ねんきんネット(日本年金機構の公式ウェブサービス)で自分の年金記録を確認することができます。自分の年金見込み額を確認してから分割後の金額を試算すると、老後の生活設計に役立ちます。ねんきんネットはスマートフォンからも利用可能で、登録は無料です。


参考:加給年金・振替加算の仕組みと停止条件(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/roureinenkin/kakyu-hurikae/20150401.html




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