納品書の書き方コクヨ伝票で正しく対応する全手順

納品書の書き方コクヨ伝票で正しく対応する全手順

納品書の書き方とコクヨ伝票でのインボイス対応

納品書をヤマト運輸や佐川急便などの宅配便だけで送ると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金になることをご存じですか。


📋 この記事の3つのポイント
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コクヨ納品書の基本的な書き方

ウ-332などのコクヨ伝票に記入すべき14項目を、宛名・金額・消費税の書き方を含めてわかりやすく解説します。

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インボイス制度・軽減税率への対応

2023年10月施行のインボイス制度で必要になった登録番号や税率別消費税額の記載方法を、コクヨ伝票の使い方と合わせて解説します。

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知らないと損する注意点

収入印紙が必要になる例外ケース、送付方法の法的リスク、保存義務(法人10年)など、見落としがちな重要ルールをまとめます。


納品書の書き方:コクヨ伝票の基本記入項目14選


コクヨの手書き伝票「ウ-332(3枚納品書 B6タテ型)」などを購入したとき、どの欄に何を書けばよいか迷う方は少なくありません。ここでは、一般的なコクヨ納品書フォームへの記入項目を順番に整理します。


まず「宛名」には、納品先の会社名・屋号を正確に記載し、末尾には「御中」を付けます。個人宛ての場合は「様」です。担当者名まで書く場合は取引先に事前確認しておくのが安全です。


次に「発行日(納品日)」です。商品が相手先に到着した日を書くのが基本です。ただし、配達日が予測できないケースでは出荷日を記載するケースもあります。年・月・日を揃えて記載し、和暦でも西暦でも問題ありません。


「発行者(自社)情報」として、自社の会社名・住所・電話番号を記載します。個人事業主の場合は屋号または個人名でも構いません。記載することで、納品後にトラブルが発生した際にスムーズに連絡が取れます。


「捺印(角印)」は法律上の義務ではありません。しかし、企業間取引では文書の信頼性を高めるために押印することが慣行です。角印は発行者情報の右下へ、不正防止のため文字と重なるように押します。


「合計金額」は税込みで記載するのが基本です。不正防止のため、金額の先頭には「¥」、末尾には「ー」を付け、3桁ごとのカンマも忘れないようにしましょう。


「商品名・品番」は、何を納品したのかを取引先が確認できるよう、できるだけ具体的に書きます。サービスの場合は作業内容を記載します。つまり「一式」だけでなく、内容の特定ができる記載が原則です。


「数量」は品目ごとに行を分けて記載します。書籍なら「冊」、棒状の製品なら「本」のように、品物に合った単位を使います。「単価」は税抜きで記載するのが一般的で、理由のある場合は空欄でも構いません。「各品目の金額」は単価×数量で求め、「小計」はその合算です。


消費税」欄には、小計額に税率をかけた金額を記載します。1円未満の端数は切り捨てが通例です。「合計金額」は小計と消費税の合算です。最後に「備考」欄があれば、取引に関する補足を添えると取引先への配慮が伝わります。


コクヨの伝票は、ノーカーボン複写式のため、力を均一に入れて書くことで2枚目・3枚目にもきれいに転写されます。「全面どこに記入しても複写可能」な仕様なので、欄外のメモも複写されます。


なお、コクヨの納品書用紙は用途に合わせて多彩なサイズが用意されています。B6タテ型(ウ-332)やB6ヨコ型(ウ-321)、A6タテ型(ウ-346)など、取引の規模や業種に合わせて選択できます。


参考リンク(コクヨ公式):取引タイプ別の必要な伝票について詳しく説明しています。


コクヨステーショナリー|お客様との取引タイプ別 必要な伝票


納品書の書き方:コクヨ伝票でのインボイス制度・軽減税率対応

インボイス対応が不要だと思っている人でも、8%と10%が混在する取引を1枚の伝票にまとめていると、仕入税額控除が認められなくなるリスクがあります。


2023年10月にインボイス制度(適格請求書等保存方式)が施行され、納品書に記載すべき項目が大幅に増えました。これまでの記載事項に加え、新たに以下の4項目が必要です。


追加項目 記載例
適格請求書発行事業者の登録番号 T+13桁の数字(例:T1234567890123)
②軽減税率対象品目の明示 「※印は軽減税率対象」など
③税率ごとに区分した合計対価の額 「10%対象 ¥50,000 / 8%対象 ¥20,000」
④税率ごとの消費税額 「10%消費税 ¥5,000 / 8%消費税 ¥1,600」


コクヨは2019年の軽減税率制度施行にあわせて伝票をリニューアルしており、インボイス制度対応版の伝票も取り揃えています。インボイス対応新版の伝票には、登録番号欄・税率別消費税額欄が新設されています。


ここで大事なポイントがあります。コクヨの旧来品(従来の伝票)であっても、空いているスペースに登録番号を手書きで追記することで、インボイスとして有効に使用できます。軽減税率対象品目が含まれる場合も、「税率別に伝票を2枚に分けて記載する」という対応方法で、旧来の伝票をそのまま継続使用可能です。これは問題ありません。


コクヨ公式サイトの説明によれば、2税混在の伝票への記載事項は「必ずしも1枚の書類で満たしている必要はなく、相互の関係が明確な複数の書類全体で記載事項を満たしていればよい」とされています。複数枚使いでも条件を満たせれば対応できるということですね。


消費税額の端数処理は、1インボイスあたり「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」のいずれかを採用します。重要なのは、1つのインボイス全体で処理方法を統一することです。品目ごとに端数処理方法を変えることはできません。


  • 📌 登録番号は国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で確認できます。自社番号をあらかじめ伝票に印鑑やスタンプで押しておくと便利です。
  • 📌 2025年現在も、免税事業者(年間課税売上1,000万円以下)はインボイス発行事業者の登録義務はありません。ただし、未登録のまま取引する場合、買い手側が仕入税額控除を受けられない点に注意が必要です。
  • 📌 コクヨの軽減税率・インボイス対応伝票一覧は、公式サイトで確認できます。


参考リンク(コクヨ公式):軽減税率・インボイス制度対応の伝票記載方法を図解で詳しく解説しています。


コクヨステーショナリー|軽減税率制度・インボイス制度について


参考リンク(国税庁):適格請求書の記載事項・仕入税額控除の要件が公式に解説されています。


国税庁|適格請求書等保存方式の概要(PDF)


納品書の書き方で注意:コクヨ伝票と収入印紙の関係

「納品書兼領収書」の合計金額が5万円以上でも、収入印紙を貼り忘れると過怠税として本来の印紙税額の3倍が徴収されます。


収入印紙について、多くの人が「納品書には不要」という認識を持っています。これは基本的に正しいです。通常の納品書は金銭授受の証明書類ではないため、印紙税の課税対象(課税文書)には該当しません。


ただし、次のケースでは収入印紙の貼付が必要になります。それが「納品書兼領収書」です。納品と同時に代金の受取も兼ねた書類として発行した場合、その書類は「売上代金に係る金銭の受取書(印紙税法第17号文書)」に該当します。このとき、記載金額が5万円以上(税込み)であれば収入印紙が必要です。


書類の種類 収入印紙の要否 条件
通常の納品書 不要 金銭授受の記載なし
納品書兼領収書(5万円未満) 不要 記載金額が5万円未満
納品書兼領収書(5万円以上) ✅ 必要 税込み5万円以上
電子発行の納品書兼領収書 不要 電子文書は印紙税の対象外


ここで「電子発行なら不要」という点は特に重要です。印紙税法は紙媒体の文書を前提としており、PDFなどの電子データには印紙税が課されません。これは費用削減にもつながる知識ですね。


課税文書に収入印紙を貼り忘れた場合、過怠税として「本来の印紙税額の3倍」が徴収されます。たとえば本来200円の印紙税なら600円の過怠税です。さらに、過怠税は損金算入もできないため、実質的な負担はさらに重くなります。


逆に、本来不要な書類に誤って収入印紙を貼ってしまった場合は、税務署で還付手続きが可能です。無理にはがしたり切ったりせず、書類ごと税務署へ持参してください。


参考リンク(弥生):納品書と収入印紙の関係を、税理士監修で丁寧に解説しています。


弥生|納品書に収入印紙は必要?必要なケースや知っておきたいポイント


納品書の書き方と送付:信書ルールを知らないと300万円の罰金リスク

納品書だけを宅配便(ヤマト運輸・佐川急便など)の封筒に入れて送ると、郵便法違反で3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象になります。これは意外ですね。


納品書は郵便法・信書便法上の「信書」(特定の受取人に対し差出人の意思を表示・事実を通知する文書)に該当します。信書は、許可を受けた郵便事業者(日本郵便)または特定信書便事業者以外の方法で送ることは原則として違反です。


「でも封筒に入れて宅配便で送っている人はたくさんいるのでは?」という疑問もあるでしょう。確かに実際には広く行われていますが、法律上は違反です。送った側も罰則の対象になり得ます。正しい送付方法は以下のとおりです。


  • ✅ 第一種郵便(封書)で郵送する
  • ✅ レターパックプラス・レターパックライトで郵送する
  • ✅ 荷物と一緒に「無封」もしくはクリアファイルに入れて同梱する(特例措置として合法)
  • ✅ PDFに変換してメール送付する(電子データは信書に該当しない)
  • ❌ 宅配便の封筒に入れて「納品書のみ」を送る → 郵便法違反のリスク
  • ❌ ヤマトのメール便に入れて送る → 信書は送付不可


重要なのが「荷物と同梱する場合の特例」です。商品を宅配便で送る際に、無封またはクリアファイルに入れた納品書を一緒に同梱することは、信書便法上の特例として認められています。ただし、あくまでも商品の配送が主目的でなければなりません。


近年ではペーパーレス化が進み、納品書をPDFでメール送付するスタイルも一般的になっています。郵送コストや印刷費用を削減できる上に、信書ルールの心配もありません。実は電子化が最もシンプルな解決策です。


郵送コストの参考として:封書(長形3号)は50gまで110円、角形2号封筒は50gまで140円がかかります。毎月大量に郵送している場合、PDF化で年間数万円のコスト削減が見込めます。


参考リンク(弥生):納品書の信書該当性と正しい送付方法が詳しく解説されています。


弥生|納品書は信書に該当する?送付方法や送る際のポイントも解説


納品書の書き方と保存義務:法人は最大10年、捨てると税務リスクあり

「納品書は発行したらそれで終わり」と思って処分していると、税務調査で消費税の仕入税額控除が否認され、追加で消費税を納める羽目になるケースがあります。


納品書の保存義務は、関係する法律によって異なります。まず法人税法上は、法人の場合に原則7年間の保存が義務付けられています(欠損金が生じている場合は最大10年)。個人事業主は所得税法上で5年間の保存義務があります。


ただし、会社法第435条では「事業に関する重要な資料」として10年間の保存を求めています。納品書は取引の証拠書類であるため、会社法上は10年保存が必要とされます。つまり法人の場合は「10年保存が鉄則」ということですね。


インボイス制度との関係では、さらに重要なポイントがあります。消費税の仕入税額控除を受けるためには、受領した適格請求書(インボイス)を7年間保存しなければなりません。納品書がインボイスを兼ねる場合も同様です。


  • 📁 法人(会社法):10年間保存
  • 📁 法人(法人税法・消費税法):原則7年、欠損金あり→10年
  • 📁 個人事業主(所得税法):5年間(インボイス発行事業者は7年)


電子帳簿保存法の改正により、紙の書類を電子データとして保存する要件も緩和されました。スキャナ保存や電子取引データの保存ルールが整備されたことで、紙の納品書を大量に保管するスペースを削減できるようになっています。これは使えそうです。


なお、電子取引でPDFとして受け取った納品書については、電子データのまま保存することが原則です。2024年1月以降は、紙に印刷して保存するだけでは要件を満たさないケースが増えているため、注意が必要です。


参考リンク(INVOY):法人・個人事業主別の納品書保管期間と電子保存の要件が整理されています。


INVOY|納品書の保管期間は法人10年・個人7年が鉄則!


納品書兼請求書の書き方:コクヨ伝票で一枚にまとめるメリットと独自活用法

「納品書と請求書を毎回2枚発行している」という方に向けて、コクヨ伝票を使った一体化の方法と、金融・経理担当者が意外と気づいていない活用ポイントをお伝えします。


納品書兼請求書とは、納品書と請求書を1枚にまとめた書類です。単発取引や都度請求の場合に特に有効で、書類の作成・発送コストを半減できます。コクヨの3枚複写伝票(ウ-332など)は、3枚複写のうち1枚を請求書として使う仕様になっており、まさにこの用途に最適な設計です。


重要な注意点として、「納品書兼請求書」を発行するタイミングは必ず納品時です。納品前に発行することは、まだ受領確認が取れていない段階で請求することになり、ビジネスマナーとして重大な問題となります。発行日は納品が実際に行われた日付と一致させます。


金融関係の実務をされている方に特に役立つポイントとして、「売上計上基準」との関係があります。納品基準(検収ではなく出荷・到着時点で売上計上する方式)を採用している事業者にとって、納品書の発行日が売上の計上日と直結します。月をまたいだ納品が発生する場合、納品書の日付が月次決算に直接影響するため、発行日の記載は特に慎重に行う必要があります。


また、納品書兼請求書は「領収書の代わり」にはなりません。これは重要な区別です。ただし、備考欄に「上記金額をまさに受領いたしました」と記載することで「納品書兼領収書」として機能させることが可能です。この場合、5万円以上であれば収入印紙の貼付が必要になる点は前述のとおりです。


コクヨの3枚複写仕様(ウ-332)は、1枚目が納品先用、2枚目が請求先用(または受領証)、3枚目が自社保管用という3役をこなせる実用的な設計です。取引の都度、手書き1回で3種類の書類が完成するため、少量の取引が多い個人事業主や中小企業に特に重宝されています。


なお、コクヨの仕切書(ウ-301など)はタイトルが空欄のため、「納品書」「請求書」「見積書」など用途に合わせてタイトルを書き入れる柔軟な使い方ができます。状況に応じた使い分けで、1種類の伝票を多目的に活用できます。


参考リンク(@Tovas:コクヨグループ):納品書の書き方から送付方法、インボイス対応まで網羅的に解説されています。


コクヨ @Tovas|納品書の書き方と注意点をわかりやすく解説


参考リンク(弥生):納品書の記載項目・インボイス対応・送り方を詳しく解説しています。


弥生|納品書の書き方・作り方|インボイス制度への対応や注意点も解説




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