寡婦ひとり親違いフローチャート|控除要件判定と申告手順

寡婦ひとり親違いフローチャート|控除要件判定と申告手順

寡婦ひとり親違い判定フローチャート

住民票に「夫(未届)」があると控除対象外です

この記事の3ポイント要約
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控除要件の違い

ひとり親控除は男女不問で控除額35万円、寡婦控除は女性のみで27万円。子の有無と婚姻歴が判定の分かれ目

⚠️
事実婚の判定基準

住民票の続柄欄に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載があれば事実婚と判定され、いずれの控除も受けられない

適用漏れの防止策

年末調整での申告漏れは1月31日まで修正可能。確定申告でも遡及適用でき、5年前までさかのぼって還付請求できる

寡婦控除とひとり親控除の基本的違い


2020年の税制改正で従来の寡婦控除寡夫控除が見直され、新たにひとり親控除が創設されました。この改正により、未婚のひとり親も控除対象となり、男女の不平等が解消されています。


参考)【フローチャート】ひとり親控除・寡婦控除:令和7年税制改正版…


両制度の最大の違いは対象者の範囲と控除額です。ひとり親控除は男女不問で、生計を一にする子(総所得金額等が58万円以下)がいる場合に35万円の控除を受けられます。一方、寡婦控除は女性のみが対象で、控除額は27万円となります。


婚姻歴についても違いがあります。ひとり親控除は未婚の親も対象ですが、寡婦控除は離婚または死別した女性に限られます。


これは公平性の観点から重要な違いです。



参考)寡婦控除とは?対象要件やひとり親控除との違いを解説|myca…


両制度とも合計所得金額が500万円以下という要件があります。この所得制限は給与所得者の場合、給与収入678万円に相当します。また、事実婚状態にある場合はいずれの控除も受けられません。


参考)ひとり親控除とは?扶養控除と寡婦控除との違いや申請方法などを…


重複適用はできません。両方の要件に該当する場合、控除額の大きいひとり親控除が優先されます。つまり、寡婦控除が適用されるのは「ひとり親に該当しない女性」のみです。


参考)ひとり親控除とは?寡婦控除との違いもわかりやすく解説


寡婦控除の判定フローチャート手順

寡婦控除の判定は段階的に行います。


最初の質問は「現在独身であるか」です。


配偶者がいる場合は対象外となります。


参考)https://tax.mykomon.com/daily_contents_52687.html

次に性別を確認します。


寡婦控除は女性のみが対象です。


男性の場合、2020年の改正で寡夫控除が廃止され、ひとり親控除に統合されました。


参考)2020年分年末調整の変更ポイント - サラスター


配偶関係の確認が重要です。死別の場合は扶養親族の有無を問わず対象となりますが、離婚の場合は扶養親族(子以外も可)がいることが条件です。


このポイントで多くの判定ミスが発生します。



参考)https://www.town.samukawa.kanagawa.jp/material/files/group/4/hitorioyafurotyato.pdf


合計所得金額が500万円以下であることを確認します。所得とは収入から必要経費や給与所得控除を差し引いた金額です。給与所得者の場合、給与収入が678万円を超えると対象外です。


最後に「ひとり親に該当しない」ことを確認します。生計を一にする子(総所得金額等58万円以下)がいる場合は、ひとり親控除が優先されます。


この順序が判定の基本ルールです。



参考)https://www.pasonagroup.co.jp/recruit/column/001.html


フローチャートを活用することで、複雑な要件を視覚的に整理できます。国税庁や自治体が公開しているフローチャート図を参照すると、実務での判定精度が向上します。


参考)https://www.chuokeizai.co.jp/zeinomado/ff1dc53cc3b6d2ff7b1f3657496735217e3f9b77.pdf


ひとり親控除の判定フローチャート手順

ひとり親控除の判定は「独身であること」から始まります。


婚姻関係にある場合は即座に対象外です。


単身赴任中の配偶者がいる場合も該当しません。


参考)ひとり親控除とは?対象者・控除額・申告方法をわかりやすく解説


婚姻歴は問われません。死別、離婚、未婚のいずれでも対象となります。


ここが寡婦控除との大きな違いです。



生計を一にする子の有無を確認します。子の前年中の総所得金額等が58万円以下であることが必須です。給与収入のみの場合、年収123万円以下が目安となります。


この金額を超えると対象外です。



合計所得金額500万円以下の要件を満たす必要があります。給与所得者であれば給与収入678万円が上限の目安です。


計算を誤ると適用できません。



参考)適用忘れはありませんか?「寡婦控除」と「ひとり親控除」


事実婚状態でないことが絶対条件です。判定基準は住民票の続柄欄に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載があるかどうかです。この記載があれば、法的な婚姻関係がなくても事実婚と判定され、控除を受けられません。


参考)ひとり親控除の「事実婚」、どのように確認すればよいか


性別は一切関係ありません。シングルマザーもシングルファザーも平等に控除を受けられます。


控除額は一律35万円です。



参考)所得税のひとり親控除とは?要件や計算例をあわせて解説! |H…


年齢要件はありません。


扶養する子が大学生でも対象です。


ただし子の所得要件は厳守する必要があります。

事実婚判定で見落としやすい住民票記載

事実婚の判定は住民票の続柄欄で行います。世帯主との続柄が「夫(未届)」「妻(未届)」と印字されている場合、税務上は事実婚と判定されます。この記載があるだけで、ひとり親控除も寡婦控除も受けられません。


参考)【発展経営コラム】寡婦控除・ひとり親控除の具体的適用~事実婚…


住民票に事実婚の記載を行うと、配偶者控除も適用できません。内縁関係の人は民法上の配偶者に該当しないためです。


どちらの控除も失うことになります。



改正前は事実婚でも寡婦控除を受けられました。しかし2020年の改正で、事実婚の相手がいる場合は対象外となりました。この変更を知らずに申告を続けているケースがあります。


同居している相手がいても、住民票の続柄に「同居人」などと記載されている場合は、必ずしも事実婚と判定されません。あくまで「夫(未届)」「妻(未届)」の記載が判断基準です。

実務では本人に住民票の写しを提出してもらい、続柄欄を確認する方法が確実です。年末調整の際、該当者には住民票の確認を求めることで、誤った控除適用を防げます。


夫婦別姓を選択するために事実婚を選ぶケースが増えています。この場合、税制上の優遇措置が受けられない点を事前に説明する必要があります。


制度の理解不足によるトラブルを防げます。


年末調整での寡婦ひとり親控除申告書の書き方

年末調整では「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載します。毎年最初の給与日の前日までに提出が原則です。中途採用の場合は就職後最初の給与日前までに提出します。


参考)年末調整のひとり親控除とは?対象者や書き方、寡婦控除との違い…

ひとり親控除の場合、申告書の「寡婦、ひとり親控除」欄の「ひとり親」にチェックを入れます。合計所得金額の見積額が58万円以下である扶養親族がいる場合にのみチェック可能です。


参考)ひとり親(シングルマザーなど)の年末調整の書き方・記入例

寡婦控除の場合は同じ欄の「寡婦」にチェックします。ただしひとり親に該当する場合は、より控除額の大きいひとり親控除が優先されます。


両方にチェックを入れることはできません。



16歳以上の子や親族を扶養している場合、別途扶養親族の欄に記入が必要です。扶養親族の氏名、続柄、生年月日、マイナンバー、所得見積額を正確に記載します。

記入漏れに気づいた場合、1月31日まで修正が可能です。給与支払者に相談して、年末調整のやり直しを依頼しましょう。


期限を過ぎた場合は確定申告で対応します。



参考)寡婦控除?ひとり親控除?|八尾市・大阪市の税理士法人 松岡会…


障害者控除や勤労学生控除など、他の控除も同じ申告書で申請できます。該当する項目がある場合は漏れなく記入することで、税負担をさらに軽減できます。

確定申告での寡婦ひとり親控除記載箇所

確定申告では第一表と第二表の両方に記載します。第一表の「所得から差し引かれる金額」欄の「寡婦、ひとり親控除」に金額を記入します。

ひとり親控除の場合、区分欄に「1」と記載し、控除額「350,000」円を記入します。寡婦控除の場合は控除額「270,000」円です。


金額を間違えないようにしましょう。



第二表の「本人に関する事項」欄で該当項目に丸を付けます。ひとり親の場合は「ひとり親」に、寡婦の場合は「寡婦」に丸を付けます。


両方に丸を付けることはできません。



確定申告による遡及適用も可能です。過去5年分までさかのぼって還付請求できます。適用漏れに気づいた場合は、税務署に更正の請求を行いましょう。


参考)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/13.htm

必要書類は基本的にありません。ただし税務署から求められた場合に備え、住民票や扶養親族の所得証明書を用意しておくと安心です。


電子申告(e-Tax)を利用すれば、自宅から申告できます。マイナンバーカードとICカードリーダーがあれば、24時間いつでも提出可能です。


便利ですね。


適用漏れを防ぐ税務担当者のチェックリスト

年末調整前に全従業員へ控除制度の案内を徹底します。特に離婚や死別があった従業員には個別に説明することで、申告漏れを防げます。


住民票の続柄確認を制度化しましょう。ひとり親控除の申告があった場合、住民票の写しの提出を求めることで、事実婚の有無を正確に判定できます。


このひと手間が誤適用を防ぎます。



子の所得確認も重要です。アルバイトやパートで働く子がいる場合、年収123万円を超えていないか確認します。給与明細や源泉徴収票の提出を求めると確実です。

合計所得金額500万円の判定には給与所得控除を考慮します。給与収入678万円が目安ですが、他に所得がある場合は合算して判定します。複数の収入源がある従業員には特に注意が必要です。

前年度の申告内容と比較チェックを行います。離婚や死別などの事由変更があった場合、申告書の異動月日及び事由欄に記載があるか確認します。


記載漏れがあれば本人に確認しましょう。



国税庁の「誤りの多い事例」を定期的に確認します。寡婦控除とひとり親控除は適用漏れの多い項目として挙げられています。最新の注意事項を把握しておくことが大切です。

社内研修を実施して、人事・経理担当者の知識をアップデートします。2020年の改正内容を正確に理解している担当者は意外と少ないです。定期的な学習機会を設けることで、組織全体の対応力が向上します。


参考:国税庁の寡婦控除に関する詳細は以下のページで確認できます。控除要件や計算方法、よくある質問への回答が掲載されています。


国税庁No.1170 寡婦控除
参考:ひとり親控除の具体的な適用判断については、税理士による専門解説が参考になります。事実婚の判定基準や実務での確認方法が詳しく解説されています。


ひとり親控除の「事実婚」、どのように確認すればよいか




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