障害者控除確定申告書き方|記入例と控除額を完全解説

障害者控除確定申告書き方|記入例と控除額を完全解説

障害者控除確定申告書き方

手帳なしでも65歳以上の要介護認定者は障害者控除が受けられます

この記事のポイント
📝
申告書の記入方法

確定申告書第一表と第二表への具体的な記載手順と控除額の計算方法を解説

💰
控除額の区分

一般障害者27万円、特別障害者40万円、同居特別障害者75万円の違いと判定基準

📋
手帳なしでも適用可能

医師の診断書や市区町村の認定書による控除申請の方法と要件

障害者控除確定申告の基本と対象者

障害者控除は、納税者本人、配偶者、扶養親族のいずれかに障害がある場合に適用される所得控除です。この控除を受けることで、所得税住民税の負担を軽減できます。


参考)障害者控除とは?確定申告や年末調整での申告書の書き方 - 確…


対象となるのは、その年の12月31日時点で障害の状態にある方です。


つまり12月31日が基準日になります。



参考)確定申告で障害者控除を賢く活用する方法

身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方が主な対象ですが、それだけではありません。65歳以上で要介護認定を受けている方も、市区町村の認定により障害者控除を受けられる場合があります。


参考)【要介護認定者がいるご家庭へ】所得控除の対象となる場合があり…


対象者の主な区分

障害者手帳を持っていなくても、医師の診断書などがあれば控除を受けられるケースがあることは重要です。


参考)障害者控除 手帳や認定書がなくても適用受けられるケースは?<…

障害者控除の種類と控除額の違い

障害者控除には「一般障害者」「特別障害者」「同居特別障害者」の3つの区分があり、それぞれ控除額が異なります。この区分を正確に判定することが、適切な申告の第一歩です。


参考)障害者控除の確定申告書の書き方、記入例 - そよーちょー通信

控除額の一覧

区分 控除額(1人につき) 主な対象
一般障害者 27万円 身体障害者手帳3級~6級、精神障害者保健福祉手帳2級・3級など​
特別障害者 40万円 身体障害者手帳1級・2級、精神障害者保健福祉手帳1級、要介護4・5など
同居特別障害者 75万円 特別障害者のうち納税者や配偶者、扶養親族と同居している方​

身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳では、特別障害者の判定基準が異なる点に注意が必要です。身体障害者手帳は1級・2級が特別障害者ですが、精神障害者保健福祉手帳は1級のみが特別障害者となります。

2人以上の障害者がいる場合は、それぞれの控除額を合計します。例えば一般障害者1人と同居特別障害者1人がいる場合、27万円+75万円=102万円が控除額です。

障害者控除確定申告書第二表の記入方法

確定申告書第二表には、障害者控除の対象者の情報を記入します。この記入が第一表の控除額計算の根拠になるため、正確に記載することが重要です。

「障害者控除」欄に、控除の対象となる本人や配偶者、扶養親族の氏名を記入してください。特別障害者や同居特別障害者に該当する場合は、氏名を◯で囲みます。

配偶者や扶養親族が対象の場合、必ず配偶者控除欄や扶養控除欄への記入も行ってください。記入漏れがあると、障害者控除だけでなく配偶者控除や扶養控除の適用も受けられなくなる可能性があります。

第二表の記入が基本となります。


障害者控除確定申告書第一表の記入方法

確定申告書第一表では、「所得から差し引かれる金額」欄の「勤労学生、障害者控除」に控除額を記入します。ここに記載する金額が、最終的な課税所得の計算に直接影響します。


控除額は第二表で記入した障害者の区分に応じて決まります。一般障害者なら27万円、特別障害者なら40万円、同居特別障害者なら75万円です。

複数人が該当する場合は、控除額の合計を記入してください。第一表には対象者の人数や氏名を記入する欄はありません。


計算ミスを防ぐため、第二表で記載した人数と区分を再確認しながら金額を算出しましょう。


正確な記入が節税につながります。


障害者控除確定申告で手帳なしでも適用される条件

障害者手帳がなくても、一定の条件を満たせば障害者控除を受けられます。特に65歳以上の要介護認定者は、市区町村から「障害者控除対象者認定書」の交付を受けることで控除が可能です。


参考)障害者控除の対象者や金額・申請方法を徹底解説!|株式会社GL…


要介護認定の基準は自治体によって異なりますが、一般的に要介護1~3は一般障害者、要介護4~5は特別障害者に準ずると判定されます。認知症自立度や障害者自立度が判定の基準となります。


医師の診断書を活用する方法もあります。精神保健指定医が発行する診断書があれば、手帳や認定書がなくても申告できるケースがあります。


参考)大阪市:障がい者手帳をお持ちでない方でも、税控除の「障がい者…


手帳なしで適用される主なケース

  • 65歳以上で要介護認定(要介護1~5)を受けている方
  • 精神保健指定医の診断書がある方
  • 6ヶ月以上寝たきりで介護が必要な状態の方​

すでに障害者手帳を持っている方でも、認定書を申請することで一般障害者から特別障害者へ区分が上がる場合があります。控除額が27万円から40万円に増えるため、要件を満たすか確認する価値があります。


参考)確定申告における控除について - 山口県山陽小野田市公式ホー…

障害者控除確定申告の必要書類と提出方法

確定申告で障害者控除を受ける際、基本的に障害者手帳のコピーや認定書の提出は法令上必須ではありません。ただし、税務署から求められた場合に提示できるよう、手元に準備しておくことが推奨されます。


参考)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1160_qa.htm


年末調整の場合も、扶養控除等申告書に障害の内容を記載すれば、証明書類の添付は不要です。しかし企業によっては内部管理のために提出を求めるケースもあります。


参考)扶養控除申告書への障害者手帳コピーの添付について|人事のQ&…

準備すべき主な書類

  • 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳のいずれか​
  • 障害者控除対象者認定書(手帳がない場合)
  • 医師の診断書(認定書申請に必要な場合)​
  • 確定申告書第一表・第二表​

e-Taxで電子申請する場合も、書類の添付は基本的に不要です。ただし、申告内容の根拠として手帳番号や交付年月日を正確に記載する必要があります。


参考)年末調整の障害者控除を受けるには?いくら戻るか、書類の書き方…


市区町村から認定書を取得する場合は、要介護認定を受けていることが前提です。申請から交付までに時間がかかる場合があるため、確定申告期限に間に合うよう早めに手続きしましょう。


障害者控除と同居特別障害者の判定基準

同居特別障害者控除は、控除額が75万円と最も高額ですが、判定基準を誤りやすい項目です。「同居」の解釈が複雑で、納税者本人と同居していなくても適用されるケースがあります。


参考)同居特別障害者控除は、同居していなくても使えるって知ってまし…

同居特別障害者は「所得者、その配偶者、または所得者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている人」が対象です。つまり、納税者本人が同居していなくても、扶養親族同士が同居していれば適用されます。

よくある判定ミスの例
納税者本人とその両親が別居しており、母親(特別障害者)が父親と同居している場合、両親とも納税者の扶養に入っていれば、母親は「同居特別障害者」として75万円の控除を受けられます。本人と母親が同居していなくても問題ありません。

これは「同居老親等」の扶養控除と混同しやすい点です。同居老親等は納税者本人または配偶者との同居が必須ですが、同居特別障害者は扶養親族同士の同居でも適用されます。

特別障害者でも同居していない場合は40万円の控除となるため、実際の同居状況を正確に把握することが重要です。


参考)https://www.invest-concierge.com/qa/difference-general-special-disabled-deductions

障害者控除確定申告での注意点と実務のコツ

障害者控除の申告では、判定基準日と障害の状態を正確に把握することが最も重要です。その年の12月31日時点の状態が基準となるため、年の途中で手帳を取得した場合でも、12月31日時点で有効であれば控除を受けられます。

年の途中で対象者が亡くなった場合は、死亡日が判定基準日となります。この場合でも、死亡日時点で障害の状態にあれば控除の適用が可能です。

身体障害者手帳の申請中の場合でも、年末までに交付される見込みがあり、医師の診断書などで障害の状態を確認できれば控除を受けられる可能性があります。ただし、実際に手帳が交付されなかった場合は修正申告が必要になる点に注意してください。


参考)No.1186 身体障害者手帳等の交付を申請中である場合の障…

実務で押さえるべきポイント

  • 精神障害者保健福祉手帳の2級・3級は一般障害者(身体障害者手帳と基準が異なる)​
  • 複数人該当する場合は控除額を合計する
  • 扶養親族の記載漏れは障害者控除も無効になるリスクがある​
  • 要介護認定者は認定書の申請で控除額が増える可能性​

国税庁の確定申告書作成コーナーを利用すると、入力項目に従って自動計算されるため、計算ミスを防げます。特に複数人の障害者がいる場合や、他の控除と併用する場合に有効です。


国税庁:障害者控除の対象範囲と控除額の詳細な解説
年末調整で控除を受けた場合でも、確定申告で他の控除を追加申告する際に、障害者控除の内容を再度記載する必要があります。年末調整の内容を正確に確定申告書に転記しましょう。


障害者控除確定申告と年末調整の使い分け

障害者控除は年末調整でも確定申告でも申告できますが、給与所得者は年末調整での申告が基本です。「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に必要事項を記載して勤務先に提出すれば、年末調整で控除が適用されます。


参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/yearend-adjustment-exemption-for-the-disabled/


年末調整で申告し忘れた場合や、年末調整後に障害者手帳を取得した場合は、確定申告で控除を受けることができます。確定申告の期限は翌年3月15日までですが、還付申告であれば5年間遡って申告可能です。

年末調整と確定申告の選択基準

状況 適切な手続き
給与所得のみで年内に手帳取得 年末調整
年末調整で申告し忘れた 確定申告
給与以外の所得がある 確定申告
年の途中で退職した 確定申告

個人事業主やフリーランスの方は、年末調整の対象外のため、必ず確定申告で障害者控除を申告する必要があります。

年末調整で一度申告すれば、翌年以降も扶養控除等申告書に継続して記載することで、毎年自動的に控除が適用されます。障害の状態に変更がない限り、手続きは簡素化されます。

給与所得者でも、医療費控除住宅ローン控除など他の控除を受けるために確定申告する場合は、障害者控除も併せて申告する方が確実です。年末調整の内容を確定申告書に正確に転記してください。