

還付申告は5年間あるから慌てなくていいと思っていませんか?
還付申告は、所得が発生した年の翌年1月1日から5年間提出できます。例えば2024年分の所得について還付申告を行う場合、2025年1月1日から2029年12月31日までが期限です。
参考)還付申告に期限はある?還付を受けられるケースや必要書類を解説…
通常の確定申告は翌年2月16日から3月15日までですが、還付申告はこの期間とは無関係に提出できます。
つまり1月から申告可能です。
早めに申告すると還付金も早く受け取れます。e-Taxを利用すれば約2〜3週間で還付されますが、書面提出だと1〜2ヶ月かかります。
資金繰りを考えると早期申告が有利ですね。
参考)還付申告の提出期限
ただし、期限を過ぎた場合は一切還付を受けられなくなります。5年という期間は長いようで、経理担当者の異動や書類の紛失などで見逃しやすいポイントです。
過去5年分の源泉徴収や控除漏れがないか、定期的にチェックする仕組みを作っておくと安心です。スプレッドシートで年度ごとの還付申告期限を管理し、リマインダーを設定するなどの対策が効果的でしょう。
還付申告は確定申告書を使って手続きを行うため、基本的な流れは確定申告と同じです。
しかし申告期限と対象者が異なります。
確定申告の期限は翌年2月16日から3月15日までですが、還付申告は翌年1月1日から5年間です。還付申告は通年いつでも提出できる点が大きな違いです。
還付申告の対象者は、源泉徴収や予定納税で納めた税金が本来の税額より多い人です。給与所得者が医療費控除や住宅ローン控除を受ける場合、還付申告を行います。
参考)還付申告の期限は?申告可能なケースや必要書類、更正請求につい…
一方、更正の請求は確定申告後に誤りを発見した場合の手続きです。確定申告をしていない年度については還付申告を、確定申告済みの年度については更正の請求を行います。
参考)更正の請求・修正申告・還付申告の違い - 提出期限や対象者に…
更正の請求の期限は法定申告期限から5年間なので、還付申告とは起算日が異なります。この違いを理解しておけば、従業員からの相談にも的確に対応できます。
税務担当者は、社内で還付申告と更正の請求を混同していないか、年度末に確認することをおすすめします。
青色申告特別控除で65万円または55万円の控除を受ける場合、還付申告であっても翌年3月15日までに提出しなければなりません。1日でも過ぎると控除額は一律10万円に減額されます。
これは青色申告特別控除の適用要件として、法定申告期限内の提出が定められているためです。結果的に還付になる場合でも、この要件は変わりません。
参考)確定申告時期を過ぎても還付申告は出来る? - 税理士法人ケイ…
65万円と10万円の差は55万円です。課税所得にもよりますが、税率20%なら約11万円、税率30%なら約16万5千円の損失になります。
これは従業員にとって大きなデメリットです。
「還付申告は5年間OK」という一般的な理解が、このケースでは裏目に出ます。経理担当者は青色申告者に対して、必ず3月15日までの提出を徹底させる必要があります。
社内通知やチェックリストに「青色申告特別控除65万・55万円→3月15日必須」と明記しておくと、見落としを防げます。還付だからと安心せず、特例適用の有無を確認する習慣が重要です。
還付申告で税金の還付を受けられるのは、すでに納付した税金が多すぎる場合や、課税所得を少なくできる控除を適用していない場合です。年末調整で漏れがあった場合も対象になります。
医療費控除は代表的なケースです。年間の医療費が10万円(総所得200万円未満の場合は総所得の5%)を超えると控除を受けられます。生命保険や高額療養費で補填された金額は差し引く必要があります。
参考)医療費控除と住宅ローンは併用できる?併用の注意点も合わせて解…
住宅ローン控除も多くの従業員が該当します。初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で処理できます。
医療費控除と住宅ローン控除は併用可能です。
参考)住宅ローン控除と医療費控除、両方申告してもムダなの? - 家…
寄附金控除(ふるさと納税)、生命保険料控除、地震保険料控除なども還付申告の対象です。ふるさと納税でワンストップ特例を使っていない場合、還付申告が必要になります。
参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/past/
配偶者控除や扶養控除の適用漏れも見逃せません。年末調整で申告し忘れた控除がないか、従業員に確認を促すことが税務担当者の役割です。
控除の種類ごとにチェックシートを作成し、年末調整時に配布すると申告漏れを減らせます。
還付申告には確定申告書、源泉徴収票、控除証明書類、マイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。個人事業主の場合は確定申告と同じ書類を用意します。
確定申告書は国税庁の確定申告書等作成コーナーから作成・印刷できます。税務署で直接受け取るか、一部自治体ではコンビニのマルチコピー機でも印刷可能です。
源泉徴収票は勤務先から発行されます。控除証明書類は控除の種類によって異なります。医療費控除なら医療費の領収書やレシート、住宅ローン控除なら金融機関の残高証明書が必要です。
書類は控除の種類ごとに整理しておくとスムーズです。医療費は「病院・薬局別」「家族別」に分類し、エクセルで集計しておくと記入が楽になります。
e-Taxを利用する場合、マイナンバーカードとICカードリーダー(またはマイナンバーカード対応スマートフォン)が必要です。オンラインで完結するため、書類の郵送や窓口への持参が不要になります。
参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/etax-refund/
社内で還付申告が必要な従業員には、必要書類リストを早めに配布すると準備期間が確保できます。特に医療費の領収書は紛失しやすいので、年初から保管を呼びかけると効果的です。
還付申告の提出方法は、e-Tax(電子申告)、郵送、税務署窓口への持参の3つです。
それぞれメリットとデメリットがあります。
e-Taxはオンラインで完結し、還付までの期間が最短2〜3週間です。書面提出だと1〜2ヶ月かかるため、e-Taxの方が圧倒的に早いです。24時間受付(メンテナンス期間を除く)なので、業務の合間に申告できます。
e-Taxを利用する際は「還付金振込の電子通知」を選択すると、書面(はがき)での通知が省略されます。ただしID・パスワード方式では電子通知を利用できません。
参考)還付金の振込に係る電子通知について
郵送は書類の記入と郵送の手間がかかりますが、マイナンバーカードがなくても申告できます。税務署窓口への持参は、その場で書類の不備を確認してもらえる点がメリットです。
還付申告は1月から受け付けているため、確定申告の混雑期(2月16日〜3月15日)を避けて申告すると待ち時間が少なくて済みます。
早期申告で還付金も早く受け取れます。
税務担当者は社内でe-Taxの利用を推奨し、マイナンバーカードの取得を促すと効率化につながります。e-Taxの操作方法を解説する社内勉強会を開催するのも一案です。
還付申告の期限は5年間と長いため、かえって管理が甘くなりがちです。特に従業員の異動や退職時に、過去の還付申告漏れが見逃されるリスクがあります。
例えば、2020年分の医療費控除を申告し忘れた従業員がいた場合、2025年12月31日が期限です。しかし2025年に入ると「もう5年前のこと」と感じ、確認する意識が薄れます。
税務担当者は年度末に「過去5年分の還付申告漏れチェック」を実施すると、取りこぼしを防げます。特に育児休業中の従業員や、年度途中で入社・退職した従業員は、年末調整が不完全なケースが多いです。
還付通知書の期限管理も重要です。市区町村から還付通知書が発行された場合、振込依頼書の返送期限は発行日から5年間です。
この期限を過ぎると還付されません。
参考)【確定申告】還付申告は1月1日からできる!対象者や注意点につ…
還付申告の期限と還付通知書の期限は別物なので、混同しないよう注意が必要です。還付通知書を受け取ったら、すぐに振込依頼書を返送する習慣をつけましょう。
社内で還付申告の期限管理台帳を作成し、従業員ごとに「申告対象年度」「期限日」「申告済みフラグ」を記録すると、抜け漏れを防げます。Googleカレンダーなどで期限の1ヶ月前にリマインダーを設定すると、さらに確実です。
国税庁「No.2030 還付申告」
還付申告の基本的な期限と青色申告特別控除の注意点について、公式情報を確認できます。
freee「還付申告とは?対象となるケースや確定申告・年末調整との違い」
還付申告の対象ケースや必要書類、手続き方法について詳しく解説されています。
e-Tax「還付金の振込に係る電子通知について」
e-Taxで還付金の電子通知を受け取る方法と手続きの詳細が記載されています。

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