

ファクタリング入金を売上計上すると二重課税されます
GMOフリーランスファクタリングは、フリーランスのWEBクリエイター・ITエンジニア専用のファクタリングサービスです。2025年1月31日にサービス終了しましたが、類似サービスの税務処理として参考になります。
参考)GMOフリーランスファクタリングを使って分かった特徴や口コミ…
手数料は一律9.5%で、請求書の金額や利用回数にかかわらず固定されています。フリーランス向けファクタリングの多くが一律10%の手数料を設定する中、GMOフリーランスファクタリングは若干低めの設定です。
つまり費用の見積もりがしやすいです。
参考)GMOフリーランスファクタリングで手持ちの請求書を即日現金化…
税務上、ファクタリングは「売掛債権の譲渡」として扱われます。借入金ではないため、信用情報機関への照会や登録は行われず、貸借対照表の負債には計上されません。これは資金調達ですが、借入とは異なる会計処理が求められます。
取引形態は2社間ファクタリングが基本で、取引先に通知されることなく売掛債権を現金化できます。3社間ファクタリングも利用可能とされていましたが、オンライン完結型では2社間が主流でした。秘密厳守が徹底されているため、社内の経理担当者以外に知られるリスクは低いです。
参考)【ファクタリング】FREENANCE・GMOフリーランス(※…
GMOクリエイターズネットワーク公式発表
GMOフリーランスファクタリングのサービス開始時の詳細情報が確認できます。
ファクタリング手数料の勘定科目は「売上債権売却損」が原則です。これは営業外費用に区分され、全額損金計上できるため法人税が圧縮されます。「支払手数料」や「債権割引料」といった科目を使うこともできますが、取引の実態を明確にするには「売上債権売却損」が推奨されます。
参考)ファクタリングの仕訳例・勘定科目・税務処理を解説 &#821…
契約時の仕訳は以下のとおりです。例として120万円の請求書を買い取ってもらう場合を見てみましょう。
【契約締結時】
売掛金を未収入金に振り替えます。この段階で債権はファクタリング会社に移転しています。
参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-journal/factoring/
【入金時】
実際に振り込まれた金額と手数料を分けて計上します。手数料114,000円(1,200,000円×9.5%)が売上債権売却損として計上されます。
これが基本的な流れです。
会計ソフトで処理する際は、課税区分を「非課税」に設定する必要があります。うっかり「課税売上10%」と入力すると、存在しない消費税を加算してしまい納税義務が発生する恐れがあります。
注意すれば大丈夫です。
参考)ファクタリングの税務処理はどうする?消費税が発生しない非課税…
個人事業主の場合、ファクタリング手数料は「営業外費用」に区分し、「ファクタリング手数料」や「債権割引料」といった勘定科目を使うとわかりやすいです。
参考)https://freelance.factoring.inc/topics/11/
ファクタリング手数料には消費税がかかりません。国税庁は「金銭債権などの譲渡」を非課税取引と定めており、売掛金を売却して資金を得る行為自体に消費税は発生しないのです。
ただし、元の取引で発生した売掛債権そのものは課税対象です。例えば、100万円の売上(消費税10万円含む)に対する請求書をファクタリングした場合、売上時点で消費税10万円は計上済みです。ファクタリング手数料9.5万円に追加で消費税はかかりません。
つまり二重課税にはなりません。
参考)ファクタリングは経理上どう処理するの?ファクタリングの仕訳に…
ファクタリング手数料以外の周辺費用には消費税が発生するケースがあります。債権譲渡登記の費用や司法書士報酬、事務手数料などは課税対象となる場合があるため、契約時に確認が必要です。
見積書で明細を確認しましょう。
参考)ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由を解説!ファク…
もし悪質なファクタリング会社が手数料に消費税を請求してきた場合は要注意です。ファクタリング手数料は法律上非課税であり、消費税を請求する業者はブラックの可能性が高いとされています。
契約前にチェックが必須です。
処理後のチェックポイントとして、消費税の処理が非課税になっているか必ず確認してください。会計ソフトの入力画面で課税区分が「非課税」または「対象外」になっているかダブルチェックすることで、税務調査時のトラブルを防げます。
参考)ファクタリング利用時の税務処理と会計上の注意点:経理担当者必…
freee会計によるファクタリング仕訳ガイド
会計ソフトでの具体的な入力方法と注意点が詳しく解説されています。
決算期をまたぐファクタリング取引では、計上タイミングが税務リスクに直結します。基本原則は「取引が発生した事業年度に経費計上する」ことです。
参考)年度またぎでも経費精算できる?年度をまたぐ領収書の会計処理を…
例えば、3月決算の会社が3月25日にファクタリング契約を締結し、入金が4月5日だった場合を考えます。この場合、契約締結日(3月25日)時点で未収入金と売掛金の振替仕訳を行い、入金日(4月5日)に普通預金と売上債権売却損を計上します。
【3月25日(契約時)】
【4月5日(入金時)】
未収入金は3月末の貸借対照表に資産として計上され、手数料は新年度の損益計算書に計上されます。
これが原則的な処理方法です。
年度またぎの経費精算では、税務上は経費精算した年度の損金として処理します。企業会計では発生主義に基づき年度内に計上しますが、税務処理では実際に経費精算したタイミングで処理する点が異なります。
混同しないように注意が必要です。
参考)請求書を年度またぎで経費精算できる?処理方法や計上まで解説
売上計上のタイミングも重要です。ファクタリング入金を誤って「売上」として処理すると、元の売掛金と合わせて二重計上となり、過大納税につながります。ファクタリングは資金調達であって新たな売上ではないため、売上勘定は使いません。
厳しいところですね。
参考)ファクタリングの仕訳ミスが招く経理リスクを防げ!勘定科目の間…
ファクタリングの仕訳ミスは、税務調査や資金繰りトラブルの原因になります。よくある誤処理パターンとして、「売上計上してしまった」「借入金と処理してしまった」といったケースが挙げられます。
売上の二重計上は深刻なリスクです。例えば100万円の請求書をファクタリングした際、入金された90.5万円を売上として計上してしまうと、元の売掛金100万円と合わせて合計190.5万円の売上が計上されてしまいます。実際には売上は100万円のみなので、90.5万円分の所得税・法人税が過大になります。
痛いですね。
借入金として処理するのも誤りです。ファクタリングは債権譲渡であり、返済義務のある借入金とは性質が異なります。借入金として処理すると、貸借対照表の負債が不当に増加し、財務指標が悪化します。
これは使えそうです。
社内の情報漏洩リスクも見落としがちなポイントです。ファクタリングを利用すると経理上の処理が発生するため、経理担当者には事実を伝えざるを得ません。社内に資金繰りの状況が漏れると、従業員が会社の財務状況に不安を抱き、離職者が増加する可能性があります。
参考)ファクタリングで情報漏洩リスクは高い?秘密厳守の実態と対策法…
契約違反による情報漏洩も要注意です。取引先から売掛金が入金された後、約束の期日までにファクタリング会社へ支払わなかった場合、債権回収のため取引先へ直接連絡される可能性があります。2社間ファクタリングでは取引先に知られないことが前提なので、契約違反は致命的です。
チェックリストを活用してダブルチェックを行いましょう。売上債権売却損の金額は手数料と一致しているか、未収入金の残高は正しく消し込まれているか、消費税の処理は非課税になっているか、契約書類は適切に保管されているか、債権譲渡登記の費用は別途計上されているか、これらを確認することで税務リスクを防げます。
税理士法人トックによるファクタリング税務解説
税務専門家の視点から、ファクタリングの仕訳例と税務処理が詳しく解説されています。