

あなたのNISA資産、10万円以上の新課税対象になるかもしれません。
2026年度の与党税制改正大綱では、金融所得課税の「公平性」が大きなテーマです。政府は年収500万円未満と2000万円超の世帯での税負担差を是正するとして、金融所得に対する課税を一部拡大する方針を示しました。背景には、証券口座での含み益が実際の課税ベースに反映されていないことがあります。
今回、特に注目されているのが「含み益に対する課税の議論」です。実現段階ではありませんが、2026年の大綱に明記されたことで、大手証券や地方金融機関がリスク試算を始めています。つまり税務上の透明性が強く求められる時代に変わるということですね。
金融庁が公表した指針では、2027年までに「取引履歴の自動報告制度」の導入が想定されています。実現すれば、特定口座の管理が全国統一基準で可視化され、課税強化が現実味を帯びてきます。数字に強い投資家ほど、早めの対応が必要になります。
つまり、ふだん意識しなかった含み益が課税対象になる可能性が高まるということです。
このリスクに備えるには、含み益の多い株を長期保有し過ぎないことが条件です。2026年以降は利益確定のタイミング戦略が最重要になりそうです。
参考:税制改正の方向性などは金融庁の報告書(金融所得課税見直しの概要)で確認できます。
金融庁:金融所得課税の見直しについて
NISA制度は2024年に「新NISA」として恒久化されましたが、2026年度の大綱では高額投資家向けのさらなる制限が議論されています。現在、年間投資上限は360万円ですが、年収2000万円を超える層に対し「所得制限付きの上限縮小(240万円)」が案として挙がっています。資金移動の自由度に影響が出る可能性があります。
あなたが給与所得者で、証券運用を副業的に行っているなら特に注意が必要です。
これにより、富裕層だけでなく「NISAを老後資金づくりの柱」として使ってきた中間層も影響を受けます。つまり、節税効果に差が出る時代が来るということですね。
また、損益通算の範囲についても変更の検討が進んでおり、異なる金融商品の損益を相殺できないケースが増える見込みです。
リスクを抑えるには、年内の非課税枠の活用を前倒しするのが基本です。年末に簿価調整しながら非課税の恩恵を最大化しましょう。
法人税については、設備投資減税と賃上げ促進税制を併用するため、表面上の税率は据え置きか小幅上昇にとどまる見通しです。ただし、対象経費の「範囲縮小」が実質的な負担増になります。
たとえば、研究開発減税の控除上限が「現在の25%→2027年には20%」に引き下げられる予定です。製造業・IT業界では年間数億円のコスト超過が想定されています。
つまり、見かけよりも実質的な増税が進むのです。
中小企業にとっては、利益の繰延べや設備投資の時期調整が鍵となります。単なる節税ではなく、来期以降のキャッシュフローを守る戦略が重要です。
この動きに合わせて、クラウド会計ツールを使った利益管理が注目されています。freeeやマネーフォワードの法人版が有効です。
法人視点でも、税負担の「名目ではなく実効税率」で考えることが条件です。
住宅ローン控除は、長年「年末残高の0.7%」が所得税から差し引かれてきました。今回の大綱では、環境性能が高くない住宅を対象に0.4%まで引き下げる案が盛り込まれました。
2027年の新築契約から適用予定で、年間差額にして約6万円もの負担増になります。厳しいところですね。
ただし、省エネ基準を満たす住宅は優遇が維持されるため、購入時の等級確認が節税の分かれ道になります。つまり、性能証明書の有無が実質的な「税金スイッチ」になるのです。
この変更は、住宅取得を検討している若年層にとっても大きな関心事です。
対策としては、契約書へ記載する建築性能評価の明示が必須です。ハウスメーカーに早めの確認をしましょう。
2026年度の大綱で意外と注目されているのが、個人所得税の控除体系と社会保険料の関係です。高所得層に対して、基礎控除の段階的縮小と社会保険料上限の引き上げが検討されています。
年収2500万円層では、年間でおよそ18万円の実質負担増となる見通しです。痛いですね。
しかし一方で、年収500万円以下の層には給付付き税額控除(いわゆる「負の所得税」)に近い仕組みが議題に上っています。これにより、可処分所得の平準化を図る動きが見られます。つまり、社会保障と税が一体運用される時代に入るということですね。
高所得層には節税対策がより求められます。企業年金の追加積立やiDeCo上限設定の見直しなど、自助努力の余地は残ります。