特定支出控除いくら戻るか計算方法と還付金額の目安

特定支出控除いくら戻るか計算方法と還付金額の目安

特定支出控除いくら戻るか

年収500万円で特定支出100万円なら約4.2万円戻ります。


特定支出控除で戻る金額の3つのポイント
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還付金額は所得税率次第

特定支出控除額に税率を乗じた金額が還付される。年収により5%~45%の税率が適用

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給与所得控除の半分がハードル

特定支出の合計が給与所得控除額の1/2を超えた部分のみが控除対象になる

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会社の証明書が必須

勤務先から特定支出の証明書を発行してもらい確定申告で提出する必要がある

特定支出控除の計算ステップと還付金額の求め方


特定支出控除で実際にいくら戻るかは3ステップで計算します。


参考)特定支出控除~サラリーマンも税金が戻ってくる場合がありますよ…

まず給与所得控除額を算出してください。年収400万円なら「400万円×20%+44万円=124万円」です。年収500万円の場合は「500万円×20%+44万円=144万円」となります。


参考)【発展経営コラム】「特定支出控除」で、あなたの税金を取り戻す…


次にこの給与所得控除額の1/2を計算します。


参考)No.1415 給与所得者の特定支出控除|国税庁

年収500万円なら144万円÷2=72万円が適用判定の基準額です。特定支出の合計がこの72万円を超えた部分だけが控除対象になります。たとえば特定支出が100万円なら、100万円-72万円=28万円が特定支出控除額です。


最後に控除額に所得税率を掛けます。


年収500万円の税率は20%なので、28万円×20%=5万6千円が還付される計算になります。ただし源泉徴収済みの税額との差額調整があるため、実際の還付金額は若干前後します。


つまり所得税率次第ということですね。



参考)給与所得者の特定支出控除とは?必要な条件と計算方法をわかりや…

特定支出控除の対象となる費用一覧と上限額

特定支出控除の対象は法律で7種類に限定されています。


参考)特定支出控除が認められる費用|伊勢市周辺の方向けの【税理士法…


通勤費、転居費、研修費、資格取得費、帰宅旅費、図書費、衣服費、交際費が該当します。ただし会社から補助を受けている部分は対象外です。たとえば通勤手当が支給されている場合、その金額を超えた自己負担分のみが特定支出になります。


参考)勤務医の特定支出控除の活用ガイド!対象の支出や必要な手続き・…


図書費・衣服費・交際費は合わせて「勤務必要経費」と呼ばれ、この3つで合計65万円が上限です。


参考)【給与所得者の特定支出控除】具体的な計算方法と実務での留意点…


年収700万円で研修費5万円、資格取得費50万円、勤務必要経費65万円なら合計120万円です。給与所得控除額190万円の半分95万円を差し引いて、25万円が特定支出控除可能額となります。


業務に直接必要な支出が条件です。



参考)給与所得者の特定支出控除について(岡山の税理士事例)

職務に関連した図書購入費は専門書や業界誌が該当しますが、一般的な新聞や小説は認められません。制服や作業服は対象ですがプライベートでも着用できるスーツは判断が分かれます。65万円の上限があるのはこの3項目だけです。


参考)サラリーマンのスーツ代は経費になる?特定支出控除について解説…


特定支出控除の適用件数は年間1700人程度と少ない理由

2018年分の確定申告で特定支出控除を適用した納税者はわずか1704人でした。


参考)2018年分の特定支出控除適用者数は86人増の1704人


全国の給与所得者数千万人に対してこの少なさは驚きです。


意外ですね。


平成24年までは年間6件しかありませんでしたが、2013年の改正で資格取得費や勤務必要経費が追加されてから約1600人に急増しました。


それでも利用率は極めて低い状況です。



理由は適用のハードルの高さにあります。


参考)【2022年版】サラリーマンにおすすめの節税の裏ワザ8つ!注…


給与所得控除額の半分を超える支出が必要という金額要件が厳しいのです。年収500万円なら72万円以上の特定支出が必要ですが、会社から補助を受けずに自腹で72万円を超える業務関連費用を払うケースは稀です。


つまり金額ハードルが高すぎるということですね。



さらに給与支払者からの証明書取得が必須という手続き面の障壁もあります。


参考)従業員に「特定支出の証明をして欲しい」と言われたら?話したく…


会社に証明を依頼しても理解が得られず拒否されるケースや、そもそも制度自体を知らない経理担当者も多いのです。確定申告時には明細書、証明書、領収書、源泉徴収票をすべて揃える必要があり、手間がかかるわりに節税効果が限定的という点も利用が進まない要因です。


要件が厳しすぎるということですね。



参考)新宿税理士事務所|BIZARQ(ビズアーク)会計事務所


国税庁の特定支出控除の詳細ページ
給与所得者の特定支出控除の公式要件と計算方法が確認できます。


特定支出控除を申告する際の必要書類と手続きの流れ

特定支出控除を受けるには確定申告が必須です。


参考)働く人のリスキリングを促進する制度「特定支出控除」 - 全国…


年末調整では処理できないため、翌年の2月16日から3月15日の間に税務署へ申告してください。還付申告なら翌年1月1日から5年以内ならいつでも提出可能です。どういうことでしょうか?つまり通常の確定申告期限を過ぎても還付を受けられるということです。


必要書類は4種類あります。


参考)特定支出控除で会社員も経費申告 経理に求められる対応とは?

「給与所得者の特定支出に関する明細書」を作成し、各支出の領収書を添付します。さらに勤務先が発行する「給与所得者の特定支出に関する証明書」も必要です。この証明書には各支出が業務に必要であることを会社が認めた記載が求められます。そして源泉徴収票も忘れずに添付してください。


証明書の取得が最大の関門です。


会社に依頼する際は、どの支出がなぜ業務に必要だったか具体的に説明する資料を用意しましょう。研修費なら受講内容と業務との関連性、資格取得費なら職務上の必要性を明確にします。経理担当者も証明の可否を判断する必要があるため、税務的な根拠を示すと理解が得られやすくなります。


証明書がないと申告できません。



参考)給与所得者の特定支出控除とは?サラリーマンでも確定申告すると…


特定支出控除の意外な落とし穴と注意すべきポイント

勤務必要経費の65万円上限を超えた支出は切り捨てられます。


たとえば図書費30万円、衣服費40万円、交際費30万円で合計100万円支出しても、認められるのは65万円までです。超過分35万円は特定支出に含められず、その分控除額が減ってしまいます。領収書をすべて保管していても上限を超えれば無駄になるのです。


上限があることが基本です。



会社から一部補助を受けている場合は自己負担分のみが対象です。

通勤定期代の半額が会社負担なら、残り半額の自己負担分だけが特定支出になります。全額を計上すると税務署から指摘を受け、修正申告を求められる可能性があります。補助金額を正確に把握しておく必要があります。

節税目的で意図的に支出を増やすのは避けてください。

業務に本当に必要だったかが税務調査で問われます。たとえば資格取得費を控除目的で使っても、その資格が職務に直接関係ないと判断されれば否認されます。結果的に支出だけが残り節税効果は得られません。


これは使えそうです。



税理士法人による特定支出控除の計算事例
給与年収500万円での具体的な計算プロセスと控除額の求め方が詳しく解説されています。




確定申告のバイブル: 年末調整では守れない手取り奪還戦略【確定申告】【節税】【還付金】【年末調整】【特定支出控除】