除籍謄本はコンビニ・本籍地以外でも取得できる方法

除籍謄本はコンビニ・本籍地以外でも取得できる方法

除籍謄本をコンビニ・本籍地以外で取得する全手順と注意点

マイナンバーカードがあっても、除籍謄本はコンビニでは一切取得できません。


この記事でわかること
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除籍謄本とは何か

戸籍に記載されていた全員が抜けた「閉鎖された戸籍」の写し。相続手続きで不可欠な書類で、1通750円。

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コンビニ取得の可否

除籍謄本はコンビニ交付の対象外。戸籍謄本は本籍地以外でも事前登録(約5営業日)で取得可能。

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本籍地以外で除籍謄本を取る方法

広域交付制度(令和6年3月施行)を使えば、最寄りの役場窓口で全国の除籍謄本をまとめて即日取得できる。


除籍謄本とは何か・戸籍謄本との違いを正確に理解する


除籍謄本(じょせきとうほん)とは、戸籍に記載されていた全員が結婚・死亡・転籍などの理由でいなくなり、閉鎖状態となった戸籍の写しのことです。これは今まさに使われている現在の戸籍ではなく、過去に存在した「済み」の戸籍を公的に証明するものです。


戸籍謄本との違いは一言で言えば「人がいるかどうか」です。


現在の戸籍(戸籍謄本)は、まだ誰かが在籍している状態の戸籍の写しです。一方の除籍謄本は、その戸籍に入っていた全員が何らかの理由で抜けた後の「空になった戸籍」の記録です。金融機関での相続手続きや相続登記を行う場合、亡くなった方の出生から死亡までを証明するために、この除籍謄本が必要不可欠になります。


相続手続きでは3種類の書類をセットで揃える必要があります。
























書類の種類 状態 取得費用(1通)
戸籍謄本(全部事項証明書) 現在も誰かが在籍している戸籍 450円
除籍謄本(除籍全部事項証明書) 全員が抜けた閉鎖済みの戸籍 750円
改製原戸籍謄本(かいせいげんこせき) 法改正前の古い様式の戸籍 750円


除籍謄本は戸籍謄本(450円)よりも1通あたり300円高く、複数の本籍地にまたがる場合は合計費用が数千円単位になることもあります。つまり費用面での把握も大切です。


除籍謄本には「除籍謄本」と「除籍の全部事項証明書」という2つの名称が存在します。これは除籍簿の管理方式の違いによるもので、紙で管理されているものが「除籍謄本」、電子化されているものが「除籍の全部事項証明書」です。記載内容は実質的に同じであり、どちらも同じ目的で使用できます。


除籍謄本が必要になる主な場面はこちらです。



  • 💰 金融機関での預貯金払い戻し・名義変更被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本類(除籍謄本含む)が必要

  • 🏠 不動産の相続登記(法務局):法定相続情報一覧図または連続した戸籍謄本類が必要

  • 📋 相続税の申告(税務署):法定相続情報一覧図または連続した戸籍謄本類が必要

  • 📜 生命保険金の受取(保険会社):被相続人の除籍謄本を直接提出

  • ⚖️ 相続放棄限定承認家庭裁判所:死亡の記載がある除籍謄本が必要


相続が発生してから除籍謄本の収集に着手すると、複数の市区町村を順番にたどる作業が発生し、全部揃えるのに1〜2か月以上かかるケースも珍しくありません。相続税申告の期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内という制限があるため、早めの行動が原則です。


参考情報:法務省による戸籍法改正(広域交付制度)の概要


法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」


除籍謄本のコンビニ交付が不可な理由と取得できる書類の範囲

コンビニ交付サービスとは、マイナンバーカードを使って全国のコンビニのマルチコピー機から戸籍関連書類などを取得できる仕組みです。セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン・ミニストップなど全国約54,000店舗以上のマルチコピー機が対応しています。


しかし除籍謄本はコンビニ交付の対象外です。


なぜかというと、コンビニ交付サービスは「最新の現行戸籍」のみを対象としているからです。閉鎖済みである除籍謄本や、法改正前の古い戸籍である改製原戸籍謄本は、現行戸籍システムとは別の管理体系になっており、コンビニのマルチコピー機を通じてデータを取り出すことができません。


コンビニで取得できる書類と取得できない書類を整理しておきましょう。







































書類名 コンビニ交付 備考
戸籍謄本(全部事項証明書) ✅ 可 本籍地以外は事前登録が必要
戸籍抄本(個人事項証明書) ✅ 可 本籍地以外は事前登録が必要
住民票の写し ✅ 可
印鑑証明書 ✅ 可
除籍謄本 ❌ 不可 窓口・郵送・広域交付のみ
改製原戸籍謄本 ❌ 不可 窓口・郵送・広域交付のみ


戸籍謄本についてはコンビニ取得が可能ですが、除籍謄本は完全にコンビニ交付の対象外である点をしっかり押さえておく必要があります。


さらに戸籍謄本についても、以下のような状況ではコンビニで取得できません。



  • 🚫 本籍地の市区町村が「コンビニ交付サービス」に未対応

  • 🚫 マイナンバーカードの「利用者証明用電子証明書」が無効

  • 🚫 現住所と本籍地が異なるのに事前の利用登録申請をしていない

  • 🚫 15歳未満または成年被後見人

  • 🚫 婚姻・転籍などで既に除籍となっている


コンビニ交付を使う場合の手数料は1通あたり300〜450円程度で、役所窓口での450円より安い自治体もあります。ただし代理人は利用できないため、本人または同一戸籍の人が直接操作する必要があります。


参考情報:コンビニ交付サービスの詳細と対応自治体の確認


地方公共団体情報システム機構「コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付(コンビニ交付)」


除籍謄本を本籍地以外の窓口で取得する「広域交付制度」の全貌

令和6年3月1日に戸籍法が改正され、「戸籍の広域交付制度」が始まりました。これが除籍謄本を本籍地以外で取得できる唯一の公式ルートです。


広域交付制度とは、本籍地がどこにあっても、全国の市区町村の窓口で除籍謄本や改製原戸籍謄本を含む戸籍証明書をまとめて取得できる制度です。これが使えるようになる前は、複数の本籍地をまたぐ相続では、それぞれの本籍地の役場に個別に郵送で申請するか、実際に出向くしかありませんでした。


広域交付制度の最大のメリットは「まとめて取れる」ことです。


例えば、亡くなった方の出生地が青森県で、婚姻後の本籍地が大阪府だった場合、従来は2か所の役場に別々に申請する必要がありました。しかし広域交付制度を使えば、自分が住む最寄りの市区町村の窓口1か所でまとめて請求することができます。


制度の主な条件をまとめると次の通りです。



  • 📍 請求できる人:本人・配偶者・直系尊属(父母・祖父母)・直系卑属(子・孫)のみ

  • 🪪 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど顔写真付きのもの

  • 🏢 請求場所:全国の市区町村の「戸籍担当窓口」に本人が直接出向く必要あり

  • 郵送・代理人による請求は不可

  • ⚠️ コンビュータ化されていない一部の戸籍・除籍は対象外


ただし、兄弟姉妹や代理人は広域交付制度を利用できません。


代理人が必要な場合は、本籍地の役場に郵送申請するか、本籍地の窓口に直接出向くしかありません。弁護士や司法書士などの専門家であっても、代理での広域交付請求は認められていない点は意外に知られていないポイントです。


コンビニ交付と広域交付制度の違いも把握しておくと便利です。






































比較項目 コンビニ交付 広域交付制度(役場窓口)
除籍謄本の取得 ❌ 不可 ✅ 可
改製原戸籍謄本の取得 ❌ 不可 ✅ 可
事前登録 本籍地以外は必要(約5営業日) 不要
代理人の利用 ❌ 不可
取得できる場所 全国のコンビニ(マルチコピー機) 全国の市区町村の戸籍担当窓口
即日取得 ✅ 可(事前登録済みの場合) ✅ 原則即日(枚数が多い場合は除く)


窓口での広域交付は原則即日ですが、取得枚数が多い場合は1週間前後かかることもあるため、相続手続き前には余裕を持って動き出すことが大切です。


本籍地以外のコンビニで戸籍謄本を取得する事前登録の具体的な手順

除籍謄本はコンビニでは取れませんが、現在の戸籍謄本についてはコンビニ取得が可能です。現住所と本籍地が異なる場合は「利用登録申請」が必要になります。手順を正しく理解しておくと、相続手続きで必要な相続人全員の現在の戸籍謄本を素早く集めるのに役立ちます。


利用登録申請は初回のみです。


申請方法は2つあります。



  • 🏪 コンビニのマルチコピー機から申請(推奨):マイナンバーカードと暗証番号(4桁)があればOK

  • 💻 自宅のパソコンから申請:マイナンバーカードに対応したICカードリーダー(別途購入が必要)が必要


スマートフォンからの利用登録申請はできないため注意が必要です。


マルチコピー機での申請手順はこちらです。



  1. マルチコピー機の「行政サービス」→「証明書交付サービス」を選択

  2. 「利用登録申請」に進む

  3. 本籍地(町名・地番まで正確に入力)を入力

  4. 戸籍の筆頭者氏名を入力(氏と名の間に1スペースを入れる)

  5. 日中つながる電話番号を入力

  6. マイナンバーカードをセットし暗証番号を入力

  7. 申請番号を印刷・保管(審査状況の確認に必要)


申請後は本籍地の自治体による審査が入ります。この審査に3〜5営業日程度かかります。「相続があったから今すぐ戸籍謄本が必要」という状況で初めて登録しようとすると、数日間待つことになります。相続が発生する前に事前登録を済ませておくと、いざというときにすぐ動けます。


登録が完了しても通知は届かないため、申請番号で自分から確認する必要があります。


登録後も、次のいずれかに該当した場合は再度の利用登録が必要です。



  • 🔄 本籍地が変更になった(転籍)

  • 🔄 マイナンバーカードを更新・再交付した

  • 🔄 電子証明書を更新した

  • 🔄 婚姻・氏名変更など戸籍の異動があった


ただし、単純な引っ越し(住所変更のみ)の場合は再登録不要です。


コンビニで戸籍証明書を取得できる時間帯は、コンビニ自体の利用時間(6:30〜23:00)とは異なり、戸籍証明書については市区町村の業務時間に合わせた平日9:00〜17:00程度に制限されていることが多いです。土日祝日や年末年始(12月29日〜1月3日)は利用できません。


参考情報:利用登録申請サイトと対応自治体の確認


地方公共団体情報システム機構「戸籍証明書交付の利用登録申請」公式サイト


除籍謄本の郵送申請・取得費用・日数の完全まとめと金融手続きへの活用

除籍謄本を取得する方法は大きく3つあります。本籍地の役場窓口に出向く方法、郵送で申請する方法、そして広域交付制度を使う方法です。それぞれの特徴と費用をまとめて理解しておくことで、相続手続きをスムーズに進められます。




























取得方法 費用(1通) 日数の目安 代理人
本籍地の窓口 750円 即日 委任状があれば可
広域交付(最寄りの窓口) 750円 即日〜1週間程度 ❌ 不可
郵送申請 750円+郵送費 10〜14日程度 委任状があれば可


郵送申請には定額小為替(750円分)が必要です。


郵送で申請する場合は、以下の4点を封筒に同封して本籍地の市区町村役場に送ります。



  1. 戸籍謄本等交付申請書(各役所のサイトからダウンロード可)

  2. 本人確認書類のコピー(運転免許証・マイナンバーカードなど)

  3. 定額小為替(郵便局で購入、1通750円分)

  4. 返信用封筒(切手を貼ったもの)


なお、亡くなった方の除籍謄本を取得できるのは本人・配偶者・直系親族(父母・祖父母・子・孫)に限られます。兄弟姉妹は原則取得できませんが、その兄弟姉妹が法定相続人になる場合には例外的に取得が認められます。


金融機関での相続手続きに必要な書類との関係も整理しておきましょう。銀行の預貯金払い戻し・名義変更手続きでは、遺産分割協議書がない場合、以下のような書類が求められます。



  • 📄 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本

  • 📄 相続人全員の現在の戸籍謄本

  • 📄 相続人全員の印鑑証明書

  • 📄 通帳・キャッシュカード


ここで重要なのが「法定相続情報一覧図」という書類です。


法定相続情報一覧図とは、収集した戸籍謄本・除籍謄本等をもとに法務局が認証した相続関係の一覧図で、複数の金融機関や法務局に提出する際に戸籍謄本の束を代替できます。法務局への申請は無料で、必要な枚数分を無料で交付してもらえます。


複数の金融機関に手続きが必要な場合、除籍謄本をコピーして使い回せるかどうかも確認が必要です。相続税の申告(税務署)では平成30年4月以降の改正によりコピー提出が可能になりました。ただし金融機関によっては原本を要求するところもあるため、各機関への事前確認が1つで済みます。


除籍謄本は内容が変わらないため有効期限は設けられていません。一方、現在の戸籍謄本は相続税申告の場合、被相続人の死亡から10日を経過した後に発行されたものが必要という条件があります。有効期限がないというのはメリットです。


相続手続きが複数の金融機関・法務局にまたがる場合や、除籍謄本の収集が10通以上になるケースでは、司法書士や弁護士への代行依頼も選択肢に入ってきます。相続専門の税理士や司法書士を探す際には、日本司法書士会連合会の公式検索サービスを参考にできます。


参考情報:全国銀行協会が公開している預金相続手続きに必要な書類の一覧




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