

確定申告書の記載を一行でも書き漏らすと、延払基準の経過措置が丸ごと使えなくなり、1,200万円超の利益が初年度に一括課税されるケースがあります。
延払基準とは、長期にわたって代金を分割で受け取る取引において、「代金の支払期日が到来したタイミング」で収益を計上できる特例ルールです。通常の会計では、商品を引き渡した時点や役務を提供した時点で収益を認識する「引渡し基準」が原則です。延払基準はその例外として、実際にお金が入ってくるペースに合わせて段階的に利益を計上できるしくみでした。
これは特に、リース取引のように長期契約でリース料を毎月受け取るビジネスモデルの企業にとって重要な意味を持っていました。たとえば10年契約で総額3,000万円のリースを行った場合、引渡し時に一括で3,000万円を益金計上するのではなく、毎年300万円ずつ収益として計上できるというイメージです。
利益計上の前倒しを避けられるということですね。
つまり、実際に現金が入ってくる前に高額な法人税を支払わなくてよい状態を意味します。これは特にリース会社の資金繰りにとって非常に大きなメリットでした。しかし現在、この便利なルールが段階的に廃止される流れになっています。
参考:延払基準の基本的な仕組みと廃止の経緯について詳しく解説されています。
延払基準とは?廃止までの経過措置について分かりやすく解説|小谷野税理士法人
廃止の根本的な理由は、2024年9月13日に公表された企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」(新リース会計基準)にあります。この新基準では、収益認識の考え方が大きく変わり、「支配が顧客に移ったときに収益を計上する」という原則が徹底されました。言い換えると、「物やサービスが相手のものになった瞬間に売上を立てる」という考え方です。
意外ですね。
この流れはIFRS(国際財務報告基準)との整合性を図るためのものです。国際基準では2016年に公表されたIFRS16号においてリース取引のすべてをオンバランスで処理する方向性が示されており、日本もこの流れに追随しています。新リース会計基準では、リース料受取時に分割計上する「第2法(割賦基準)」が認められなくなりました。会計上で認められなくなった方法を税務上だけ存続させることは国際的整合性に反するため、法人税法上の延払基準(旧法人税法第63条)も廃止されることになったのです。
もう一つの理由は、税務上の公平性です。延払基準を適用している企業とそうでない企業では、同様の取引を行っていても税金を支払う時期が異なりました。課税の公平性を確保するうえでも、収益計上タイミングを統一する必要があったのです。
旧基準では、ファイナンス・リースにおける貸手(リース会社側)の収益計上方法として、大きく3つの方法が認められていました。
| 方法 | 内容 | 改正後の扱い |
|------|------|------------|
| 第1法 | リース取引開始日に売上高と売上原価を一括計上 | 継続(ただし計算方法が変更) |
| 第2法 | リース料受取時に分割計上(延払基準) | ❌ 廃止 |
| 第3法 | 利息相当額のみを各期に配分して収益計上 | 継続 |
廃止されたのは第2法のみです。
第2法とは、リース料を実際に受け取るたびに売上高として計上し、対応する売上原価も按分して費用計上する方法でした。
これが「延払基準」として知られる方法です。
廃止後は第1法または第3法による処理が求められます。第1法では、リース取引開始日にリース料総額から利息相当額を控除した額を売上高として計上し、帳簿価額を売上原価として計上する形になります。結果として、収益の計上時期が引渡し時点へと前倒しされます。
参考:第1法・第2法・第3法の詳細な処理方法と改正後の取り扱いが詳述されています。
新リース会計基準の適用に伴う税制改正の概要|RSM Japan Audit
廃止の適用時期は「令和7年(2025年)4月1日以後に行うリース譲渡」から適用されます。
この日付が実務上の分水嶺です。
🗓️ 時系列でまとめると次の通りです:
- 令和7年3月31日以前に行ったリース譲渡:経過措置の対象になる可能性あり
- 令和7年4月1日以後に行うリース譲渡:原則として延払基準は適用不可。引渡し時に損益を一括計上
注意が必要なのは、「契約日」ではなく「リース資産の引渡し日(リース取引開始日)」が基準になる点です。令和7年3月以前に契約書を締結していても、実際の引渡しが令和7年4月以降であれば、新ルールが適用されます。
これは実務上よくある誤解のひとつです。
適用時期の確認が条件です。
また、この改正はすべての法人に適用されます。大企業・中小企業を問わず、リース譲渡を行っている法人は全社対応が必要です。リース事業協会の資料によれば、この点について「中小企業等を含めたすべての企業に適用される点に留意が必要」と明確に記載されています。
参考:適用時期と中小企業への適用について国税庁の公式情報が確認できます。
令和7年度法人税関係法令の改正の概要「1 新リース会計基準に対応する改正」|国税庁
延払基準が廃止されたとはいえ、すでに旧基準でリース譲渡を行っていた法人に対しては一定の経過措置が設けられています。これは急激な制度変更による税負担の集中を緩和する目的です。
法人税における経過措置の内容は次の通りです。
- 対象法人: 令和7年4月1日(施行日)前にリース資産の譲渡を行ったことがある法人
- 経過措置期間: 令和9年(2027年)3月31日以前に開始する事業年度
- 措置内容: 上記期間中に行ったリース譲渡については、旧法人税法第63条に基づく延払基準の方法による収益・費用計算が引き続き可能
経過措置が終了した後、延払基準を適用しなくなった場合は、それまでに分割計上してこなかった「繰延リース利益額」をどう処理するかが問題になります。この繰延リース利益額を一括で益金算入すると、その年度の税負担が著しく大きくなる恐れがあります。
そこで設けられているのが「5年均等取崩し」の特例です。繰延リース利益額を5年間にわたって均等に益金計上できるため、税負担を平準化できます。たとえば繰延リース利益が5,000万円あれば、毎年1,000万円ずつ5年かけて益金計上する形になります。これは一括課税と比べて大きな節税効果につながります。
5年均等取崩しが原則です。
ただし、この特例を受けるには確定申告書への所定の記載が必須です。書き漏らしがあると特例が認められず、一括課税になるリスクがあります。
消費税における経過措置は、法人税とは期間が異なる点が重要です。
これは意外に知られていないポイントです。
法人税の経過措置が令和9年(2027年)3月31日までであるのに対し、消費税の経過措置は令和12年(2030年)3月31日まで続きます。
実に3年間の差があります。
消費税の経過措置は2段階構造になっています。
| 段階 | 対象期間 | 税務上の取り扱い |
|------|--------|----------------|
| 第1段階 | 2030年3月31日以前に開始した事業年度 | 延払基準に基づき課税売上処理(課税時期の繰り延べが可能) |
| 第2段階 | 2030年4月1日以降の既契約 | 残リース料を一括または10年均等で課税売上処理 |
消費税は10年均等が原則です。
また、消費税の経過措置を受けるためには、延払基準で経理することが要件とされています。ただし、延払基準としてリース会計基準で定められた収益計上方法(第1法〜第3法のいずれか)を採用している場合には、いずれの方法でも経過措置を適用できます。これは実務対応の柔軟性を確保するための配慮です。
法人税と消費税で期間が違うことに注意すれば大丈夫です。
参考:消費税の経過措置の詳細な段階別適用要件が解説されています。
新リース会計基準の適用に伴う税制改正の概要(消費税法の取り扱い)|RSM Japan Audit
延払基準の廃止は、リース事業を営む企業(貸手)にとって資金繰りに直結する問題です。廃止によって何が起きるのかを具体的に考えてみましょう。
たとえば、総額6,000万円の機械設備を10年リースで貸し出す契約をしたとします。旧基準では毎年600万円ずつリース料受取時に売上を計上でき、それに応じた課税が毎年分散されていました。しかし新ルールでは、引渡し時に利息相当額を除いた元本部分を売上として一括計上する必要があります。
現金収入は10年間に分散されているのに、課税所得だけが初年度に集中します。この「収益と現金収入のギャップ」が資金繰りを圧迫するリスクです。税金の支払いだけが先に来るということですね。
宮口公認会計士事務所の分析でも「リースの貸手に認められていた延払基準によるリース利益の分割計上が廃止されるため、リース会社の資金繰りが悪化することになる」と指摘されています。特に、大規模なリース資産を保有しているリース専業会社では、複数の契約が同時期に引渡しを迎える場合、初年度の課税所得が急増するケースも想定されます。
このような状況に対処するためには、キャッシュフロー計画の見直しと、必要に応じた資金調達手段の検討が重要です。経過措置を活用しながら段階的に移行することで、急激な資金負担の上昇を抑えることができます。
「新リース会計基準の強制適用は上場企業だけだから、うちの中小企業は関係ない」と考えている担当者も少なくありません。
しかしこれは大きな誤解です。
確かに、新リース会計基準(企業会計基準第34号)は、金融商品取引法に基づく財務諸表の作成が必要な企業(主に上場企業やその子会社、会計監査人を設置する大会社)に対して強制適用されます。会計監査人が設置されていない中小企業等は適用対象外です。
しかし、延払基準の廃止という税制上の改正は話が別です。これはすべての法人に適用される税法の改正であり、中小企業も例外ではありません。リース資産の譲渡を行っている法人であれば、規模に関係なく影響を受けます。
厳しいところですね。
加えて、中小企業でも取引先が大企業(新リース会計基準適用会社)である場合、相手方の会計処理変更に伴いリース契約の条件や仕組みが変わることがあります。契約書の見直しや新たな条件交渉が必要になるケースも想定されます。
また、税務上の申告調整が新たに必要になる場面も生じます。たとえば、借手の中小企業がオペレーティング・リースを利用している場合、会計処理は従来通りでも税務申告書の別表記載が新たに求められるケースがあります。「何も変わらない」と思っていると、申告書の記載ミスにつながる恐れがあります。
参考:中小企業者における新リース会計基準の取り扱いと注意点が詳しく解説されています。
【No533】新リース会計基準と中小企業の取組み|税理士法人FP総合研究所
延払基準廃止後の実務対応において、最も見落とされやすいのが確定申告書の記載です。経過措置や5年均等取崩しの特例を受けるには、確定申告書に所定の事項を記載することが要件となっています。
記載漏れは致命的です。
記載が不備な場合、経過措置そのものが適用不能となります。その結果、繰延リース利益額の全額が一括で益金算入されてしまいます。繰延リース利益が1,000万円であれば、一気に1,000万円が課税所得に加算されます。法人税率が約23%としても、230万円超の追加税負担が発生する計算です。
申告調整の主なポイントは以下の通りです。
- 別表4・別表5の調整: 会計処理と税務処理の差額を正しく申告書で調整する
- 繰延リース利益額の管理: 各契約ごとの未計上収益・費用を正確に把握しておく
- 経過措置の適用事実の記載: 経過措置を活用する旨と対象となるリース譲渡の内容を申告書に明記する
- 5年均等取崩し選択の記載: 繰延リース利益の5年均等計上を選択する場合は、その旨を確定申告書に記載する
こうした実務対応を確実に行うには、契約ごとのリース台帳整備と、税理士との事前すり合わせが欠かせません。申告直前に「記載が必要だった」と気づいても間に合わないケースがあります。
計画的な準備が条件です。
新リース会計基準(2027年4月1日強制適用)と令和7年度税制改正の間には、処理方法に大きなズレがあります。これが上場企業等にとって新たな実務負担を生み出しています。
新リース会計基準では、借手(リース利用者)はオペレーティング・リースを含むすべてのリース取引について「使用権資産」と「リース負債」を貸借対照表に計上しなければなりません。しかし税務上は、オペレーティング・リースについては引き続き賃貸借取引として支払賃借料を損金算入する処理が維持されます。
会計と税務で取り扱いが異なるということですね。
この乖離によって生じる主な課題を整理すると、次の3点に集約されます。
1. 申告調整が増加する: 会計上の減価償却費と利息費用を加算し、税務上の支払賃借料を減算する別表調整が必要になる
2. 帳簿管理が二重になる: 会計基準ベースの帳簿と税務ベースの帳簿を並行して管理しなければならない
3. 税額の計画がずれやすい: 会計上の利益と税務上の課税所得が乖離するため、法人税の予測が難しくなる
これらの課題への対応として、リース管理に特化した会計システムの導入が有効です。リース契約を一元管理し、会計処理と税務処理の差異を自動で追跡できるシステムを活用することで、記載ミスや計算ミスのリスクを大幅に低減できます。
参考:令和7年度税制改正と新リース会計基準の違いを詳細に比較しています。
令和7年度税制改正でリース会計基準はどう変わる?|税理士.ch
制度変更の影響は、早めに対応した企業ほど傷が浅くなります。以下に実務対応のチェックリストをまとめました。
✅ ステップ1:現在のリース契約の棚卸し
まず自社が保有・締結しているリース契約を一覧化します。特に令和7年3月31日以前に締結したリース契約が経過措置の対象になります。契約ごとに引渡し日・リース料総額・繰延リース利益額を把握しておきましょう。
✅ ステップ2:繰延リース利益額の計算
現時点での繰延リース利益額(未計上収益 ー 未計上費用)を契約ごとに算出します。この数値が、将来の税負担計算のベースになります。
✅ ステップ3:経過措置の適用可否の確認
令和7年4月1日前にリース譲渡を行ったかどうかを確認します。条件を満たす場合、令和9年3月31日までの経過措置事業年度において延払基準の継続適用が可能です。
✅ ステップ4:5年均等取崩しの活用検討
繰延リース利益を一括益金算入した場合と5年均等取崩しを選択した場合の税負担を比較します。一般的には5年均等の方が資金繰りへの影響を緩和できます。
✅ ステップ5:確定申告書の記載準備
税理士と連携し、申告書別表の記載内容を事前に確認します。記載漏れが経過措置の適用不能につながるリスクを事前に排除しましょう。
これは使えそうです。
✅ ステップ6:消費税の経過措置も並行確認
法人税の経過措置期間(令和9年3月31日まで)と消費税の経過措置期間(令和12年3月31日まで)は異なります。両者を混同しないよう、税目ごとに別々に管理することが重要です。
ここでは少し踏み込んだ視点をお伝えします。延払基準廃止は、単なる税務処理の変更にとどまらず、リース会社のビジネスモデル自体の再評価につながる可能性があります。
これまでのリース会社の収益構造は、延払基準を活用することで「現金収入と課税タイミングをほぼ一致させる」設計が可能でした。この設計のもとでは、大規模なリース契約でも初年度の資金流出(納税)を抑制しつつ安定的に事業運営できました。
しかし廃止後は、「収益の計上は引渡し時」「現金収入はリース期間中に分散」という構造が生まれます。
この差は財務指標にも影響します。
たとえば、引渡し初年度に課税所得が急増することで自己資本利益率(ROE)が一時的に高く見える一方、手元現金は不足するという「紙上の利益と実際の資金繰りの乖離」が生じます。
投資家や金融機関がこの乖離を正確に読み取れるかどうかが、今後のリース会社の株価評価や融資条件にも影響する可能性があります。財務担当者はIR(投資家向け広報)資料においても、延払基準廃止の影響を明示的に説明することが求められるようになるでしょう。
これは長期の財務戦略として捉えるべき問題です。経過措置を最大限活用しながら、移行期間中にキャッシュフロー計画を見直し、必要に応じて資金調達枠を確保しておくことが、リース業界全体が今取り組むべき課題といえます。
ここでは、延払基準廃止に関して実務現場でよく出る疑問をQ&A形式で整理します。
Q1. 令和7年3月31日以前に契約して、引渡しが令和7年5月の場合はどうなりますか?
A. 引渡し日が令和7年4月1日以後であれば、新ルールが適用されます。契約日ではなく、実際にリース資産を引き渡した日(リース取引開始日)が判定基準です。
この点は実務上よくある勘違いのひとつです。
Q2. 消費税だけ経過措置を使い、法人税は使わないという選択はできますか?
A. 法人税と消費税の経過措置は独立して適用可否を判断できます。ただし消費税の経過措置を受けるには、延払基準で経理していることが要件です。法人税の処理方法との整合性についても税理士に確認することを推奨します。
Q3. 中小企業で、リース資産を借りている(借手)場合はどう変わりますか?
A. 借手の中小企業については、新リース会計基準が強制適用されないため、従来通りの賃貸借処理が継続できます。税務上も、オペレーティング・リースの賃貸借取引としての処理は維持されます。ただし、別表への申告調整が新たに必要になるケースもあるため、税理士への確認が安心です。
Q4. 長期割賦販売の延払基準廃止との違いは何ですか?
A. 長期割賦販売に対する延払基準は、平成30年度(2018年度)の税制改正で先行して廃止されました。経過措置は令和5年3月31日開始分の事業年度まで。
すでにその期間は終了しています。
リースの延払基準廃止はこれより後の令和7年(2025年)からであり、適用時期が異なります。
参考:令和7年度税制改正のリース税制全体の概要が詳細に解説されています。
2025年度税制改正について|公益社団法人リース事業協会(PDF)
延払基準廃止後は、リース譲渡の収益計上が「引渡し基準」に統一されます。この変化が財務諸表に与える影響は、一時的には見た目の利益を押し上げる方向に働きます。
たとえば、過去5年間に毎年10件の大型リース契約を締結してきたリース会社が、令和7年4月以降に新規契約のリース資産を引き渡した場合、従来は分割計上されていた収益がすべて引渡し年度に計上されます。損益計算書(P/L)上では売上高が急増します。
一方で、費用(売上原価)も引渡し時に一括計上されるため、粗利益率は大きく変わらないことが多いです。ただし、法人税等の支払いが早まることで、キャッシュフロー計算書(C/F)上のフリーキャッシュフローは悪化します。
引渡し基準に統一されるということですね。
財務分析を行う投資家・アナリストの立場からは、この移行期を「一時的な損益計上の前倒し」として正しく評価することが重要です。見かけ上の利益増加が続くように見えても、それは制度変更による会計上の表示の変化であり、実態としての事業価値とは区別して読み解く必要があります。
参考:デロイト トーマツによる新リース税制の詳細解説(貸手の法人税処理)が掲載されています。
新リース会計基準に対応する税制改正(全3回)~第2回|Deloitte Japan
5年均等取崩しの特例は、延払基準廃止後に繰延リース利益額の処理をスムーズに行うための制度です。具体的な数値で考えると理解しやすくなります。
【計算例】
- 繰延リース利益額:3,000万円(未計上収益 ー 未計上費用の差額)
- 法人税率:23.2%
- 選択肢A(一括算入):3,000万円 × 23.2% = 約696万円 を一度に納付
- 選択肢B(5年均等):毎年600万円ずつ益金計上 → 毎年 約139万円 の追加納付 × 5年
選択肢Bのほうが、年間の資金流出を約557万円抑えられます。これは中規模リース会社の年間キャッシュフローに対して無視できない差です。
痛いですね。
注意点として、5年均等取崩しを選択した場合、各事業年度の確定申告書に「繰延リース利益残高」と「当期益金算入額」を記載し続ける必要があります。5年間にわたって毎年の申告管理が必要になるため、台帳管理体制の整備が不可欠です。
帳簿管理は必須です。
また、5年間の途中で会社が合併・分割・清算などを行う場合には、残額の処理方法について別途確認が必要です。M&Aや組織再編を計画している場合は、この点を事前に税理士・弁護士と確認しておくことが重要です。
延払基準廃止への対応は、「いつ誰に何を相談するか」が成否を分けます。特に次の3つのタイミングを逃すと、経過措置の活用機会を失ったり、申告書の記載ミスにつながる恐れがあります。
⏰ 相談すべき3つのタイミング:
1. 事業年度の開始直後(4月・1月など): 当期中にリース譲渡が予定されているかどうかを確認し、引渡し日が令和7年4月1日前後どちらになるかを把握する
2. 決算整理の前(決算月の1〜2ヶ月前): 繰延リース利益額の試算と、経過措置・5年均等取崩しのどちらを選択するかを決定する
3. 確定申告書の作成前: 別表の記載内容を税理士と最終確認し、記載漏れがないかをチェックする
準備しておくべき資料としては、リース契約書の一覧(引渡し日・リース料総額・残価保証額が確認できるもの)、過去の法人税申告書(繰延リース利益の残高確認用)、会計システムから出力したリース関連の仕訳データが挙げられます。
早めの準備が重要です。
税制改正は「知っていれば活用できた」特例が多くあります。延払基準廃止についても、経過措置や5年均等取崩しは申告書に記載してこそ使える制度です。制度を知っているだけでは不十分で、正しく申告書に落とし込む実務力が問われます。税務の専門家と早い段階から連携することが、最終的な税負担を抑えるうえで最も効果的なアプローチです。
参考:延払基準廃止への対応方法と経過措置の詳細が解説されています。
リース譲渡時の延払基準は適用できる?税制改正後のポイント|小谷野税理士法人
以上のリサーチをもとに、記事を生成します。