Suicaチャージ勘定科目クレジットカード処理の正しい仕訳方法

Suicaチャージ勘定科目クレジットカード処理の正しい仕訳方法

Suicaチャージ勘定科目クレジットカード処理

チャージだけで経費計上すると税務調査で否認されます。


この記事のポイント
💳
チャージ時は経費にならない

クレジットカードでSuicaにチャージしても、その時点では仮払金や預け金として処理し、実際に使った時点で経費計上が原則です

📊
正しい仕訳方法を理解

オートチャージや通常チャージの勘定科目、クレジットカード決済時の未払金処理など、実務で使える仕訳パターンを網羅

⚠️
二重計上を防ぐ

チャージ分と利用分を両方経費にしてしまう二重計上は税務調査で指摘される重大リスク。防止策と管理方法を解説

Suicaチャージをクレジットカードで行った時の基本的な勘定科目


クレジットカードでSuicaにチャージした場合、その時点では経費として計上できません。税務上、チャージは単なる「資金の移動」や「前払い」として扱われるためです。


参考)Suicaのチャージ代は経費にできる?税務調査で指摘されやす…


チャージ時の仕訳は、借方に「仮払金」または「預け金」、貸方に「未払金」を使用します。これは、クレジットカード会社への支払いがまだ完了していないためです。


参考)税理士ドットコム - [計上]オートチャージによる交通費の処…


具体的な仕訳例を見てみましょう。クレジットカードで10,000円をSuicaにチャージした場合、以下のようになります。


借方 金額 貸方 金額
仮払金(Suica) 10,000円 未払金(クレジットカード) 10,000円

この処理により、チャージした金額は資産として計上されます。


つまり経費ではないということですね。



参考)交通Suica経費の勘定科目・仕分けを解説!チャージ決済の記…

後日、クレジットカードの引き落とし日に、未払金を消し込む仕訳が必要です。


借方 金額 貸方 金額
未払金(クレジットカード) 10,000円 普通預金 10,000円

インボイス制度開始後は、チャージの領収書は適格請求書に該当しないため、仕入税額控除の対象にできません。チャージは「資産の譲渡または役務の提供」を伴わないため、消費税の課税取引ではないのです。


参考)インボイス制度で注意すべきこと      ~交通系ICカード…

交通費専用でSuicaを使う場合でも、原則としてチャージ時ではなく利用時に経費計上するのが正しい処理です。ただし、一定の条件下では例外的な処理も認められますが、これについては後述します。

東京コンサルティンググループの税務ブログでは、税務調査でSuicaチャージ代が指摘されやすい理由について詳しく解説されています。

Suica利用時の正しい経費計上タイミングと仕訳処理

経費として認められるのは、Suicaを実際に使った時点です。電車やバスに乗った時、コンビニで事業用の物品を購入した時など、具体的な支出が発生した瞬間に経費計上が可能になります。


参考)#0146 電子マネー(ICカード)の経理処理


利用時の仕訳は、事前にチャージした仮払金を取り崩す形で処理します。たとえば、Suicaで1,500円の電車代を支払った場合、以下のようになります。


借方 金額 貸方 金額
旅費交通費 1,500円 仮払金(Suica) 1,500円

つまり経費計上の基本です。


コンビニで事業用の文房具を300円で購入した場合はこうなります。


借方 金額 貸方 金額
消耗品費 300円 仮払金(Suica) 300円

Suicaの利用明細は、駅の券売機やモバイルアプリで確認できます。券売機では直近26週間分(最大100件)の利用履歴を印字可能です。この履歴を基に、1件ずつ仕訳を作成するのが原則的な処理方法です。


参考)経費精算に交通系ICカードは使える?交通費精算やチャージの扱…


ただし、利用回数が多い場合、毎回仕訳を作成するのは非常に手間がかかります。どうすれば効率的でしょうか?
会計ソフトとICカードリーダーを連携させることで、自動仕訳が可能になります。freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトは、Suicaの利用履歴を自動取得し、事前に設定したルールに基づいて自動で仕訳を作成する機能を持っています。


参考)Suicaオートチャージを自動仕訳!|Yohei Yoshi…

マネーフォワードの解説記事では、交通系ICカードの経費処理方法について、実務に即した詳細な説明が掲載されています。
利用履歴の保存期限に注意が必要です。多くの交通系ICカードでは、履歴が26週間程度しか保存されません。定期的に履歴を取得し、記録として保管しておくことが税務調査対策として重要です。


Suicaを交通費専用にした場合の簡易的な勘定科目処理

Suicaを完全に交通費専用として利用する場合、例外的にチャージ時に経費計上する簡易処理が認められています。


ただし、これには厳格な条件があります。



参考)https://zei777.com/blog/7991/


簡易処理の3つの必須条件は以下の通りです。

  • Suicaを交通費以外に一切使わないこと
  • 期首と期末のチャージ残高を正確に記録すること
  • 利用履歴を保存すること

チャージ時の仕訳はこのようになります。10,000円をチャージした場合、以下の処理です。


借方 金額 貸方 金額
旅費交通費 10,000円 未払金(クレジットカード) 10,000円

チャージ時に旅費交通費で計上ということですね。


しかし、決算時には残高調整が必要です。期末に8,000円の残高がある場合、以下の仕訳で調整します。


参考)交通費はSuicaのチャージだけ記帳すればOK?【確定申告 …


借方 金額 貸方 金額
貯蔵品 8,000円 旅費交通費 8,000円

翌期首には逆仕訳を行います。

借方 金額 貸方 金額
旅費交通費 8,000円 貯蔵品 8,000円

この処理により、実際に使った交通費だけが経費として計上されます。


結論は正確な期間損益計算です。


注意すべきは、意図的に年末にチャージを増やすと経費の水増しと見なされるリスクがあることです。たとえば、通常は月1万円のチャージなのに、12月だけ7万円チャージすると、実際の交通費は6万円でも7万円が経費になってしまいます。

税務調査では、チャージのパターンや金額の変動も確認されます。定期的に一定額をチャージし、すべてを交通費として使用している実績があれば問題ありませんが、不規則なチャージパターンは説明を求められる可能性があります。


Impress Watchの記事では、交通費のSuica記帳方法について、個人事業主の実務に即した詳しい解説があります。
簡易処理を選択する場合は、コンビニやキオスクでの買い物には別のSuicaまたは別の決済手段を使うことが必須です。1枚のSuicaで交通費と物品購入の両方を行うと、簡易処理は認められません。


参考)Suicaチャージで経費とSuicaでの経費支払、経費を二重…


クレジットカードオートチャージ時の仕訳と未払金の扱い

オートチャージは、Suica残高が設定金額以下になると改札通過時に自動的にチャージされる便利な機能です。しかし、会計処理では通常のチャージとは異なる注意点があります。


参考)https://www.jreast.co.jp/card/function/autocharge/

オートチャージの基本的な仕訳は、通常のクレジットカードチャージと同じです。3,000円がオートチャージされた場合、以下のようになります。


借方 金額 貸方 金額
仮払金(Suica) 3,000円 未払金(クレジットカード) 3,000円

仮払金が基本です。


オートチャージの難しさは、チャージのタイミングが予測しにくいことです。通常のチャージは自分で金額と時期を決めますが、オートチャージは残高不足時に自動発生します。そのため、クレジットカードの利用明細を見て初めて気づくケースも多いでしょう。


参考)「モバイルSuicaのオートチャージの仕訳に困っています」


クラウド会計ソフトを使えば、この問題は大幅に軽減されます。freeeでは、クレジットカードとSuicaの両方を自動同期設定し、オートチャージを「口座振替・カード引き落とし」として登録することで、自動的に仕訳が作成されます。

自動化にチェックしておけば、以降の手作業は不要です。


これは使えそうです。



手動で処理する場合は、月次でクレジットカードの利用明細を確認し、オートチャージ分を抽出して仕訳する必要があります。見落としを防ぐには、毎月決まった日にチェックする習慣を作ることが効果的です。

オートチャージできるのはビューカードなど特定のクレジットカードに限られます。法人カードはオートチャージ対象外のため、法人で利用する場合は通常チャージまたはモバイルSuicaの利用を検討する必要があります。

noteの実務記事では、freeeを使ったSuicaオートチャージの自動仕訳設定方法が画像付きで詳しく解説されています。
クレジットカードの引き落とし時には、未払金を消し込む仕訳が必要な点は通常チャージと同じです。オートチャージが月に複数回発生した場合、すべての合計額が引き落とされますので、内訳を確認して処理しましょう。

Suicaチャージで二重計上を防ぐための管理方法

二重計上は税務調査で最も指摘されやすいSuica関連のミスです。チャージ分を経費計上し、さらにSuicaで購入した物品も経費申請すると、同じ支出を2回計上したことになります。


参考)Suicaのチャージ代は経費にできる?


二重計上が発生する典型的なパターンを見てみましょう。


  1. クレジットカードで10,000円Suicaにチャージし、旅費交通費で計上
  2. そのSuicaでコンビニの文房具300円を購入し、レシートで消耗品費を計上

このケースでは、300円が旅費交通費と消耗品費の両方に含まれています。


痛いですね。



二重計上を防ぐ3つの基本ルールがあります。


  • チャージ分を経費にする場合、Suicaでの個別購入は経費申請しない
  • Suicaでの個別購入を経費にする場合、チャージ分は仮払金で処理する
  • 複数のSuicaを使い分ける場合、用途を明確に区分する

実務的には、以下のどちらかの方法を選択することになります。

方法A:チャージ時に経費計上

  • チャージ時の領収書のみで経費精算
  • Suicaでの個別支払いは一切記録しない
  • 交通費専用Suicaの場合のみ推奨

方法B:利用時に経費計上

  • チャージは仮払金で処理
  • Suicaでの支払いごとに利用明細から仕訳
  • 交通費以外も使う場合はこちらが必須

法人カードの利用明細と会計ソフトを連携させている場合、設定に注意が必要です。クレジットカードでチャージした分が自動的に取り込まれ、さらにSuicaでの購入分も取り込まれると、二重計上のリスクが高まります。


参考)交通系ICカードへのチャージ金額は経費にならない


クレジットカード連携時の設定例として、Suicaチャージは「無視」または「仮払金」に自動仕訳し、Suica利用分は別途手動で処理するルールを設定するのが効果的です。


無視しておけばOKです。



社内で経費精算ルールを明文化することも重要です。たとえば、「Suicaチャージ分を経費申請する場合、そのSuicaでの個別購入は一切経費申請しないこと」といった具体的なルールを周知徹底します。

税理士事務所のブログでは、二重計上防止策について税務調査の観点から詳しく解説されています。
複数のSuicaを使う場合は、用途別に管理します。たとえば、「Suica A:交通費専用、チャージ時に経費計上」「Suica B:コンビニ用、利用時に経費計上」のように区分すれば、二重計上のリスクは大幅に減らせます。

税務調査で指摘されないためのSuica利用履歴の保存方法

税務調査でSuicaチャージが指摘されるのは、実際の利用内容を証明できないケースがほとんどです。チャージの領収書だけでは、その金額が本当に事業用の交通費として使われたか確認できないため、税務署は利用明細の提示を求めます。


利用履歴の保存期限が最大の落とし穴です。多くの交通系ICカードでは、利用履歴が26週間(約6ヶ月)しか保存されません。決算後に税務調査が入った場合、すでに履歴が消えている可能性があります。

利用履歴の取得方法は3つあります。


  • 駅の券売機:直近26週間分(最大100件)を印字可能​
  • モバイルアプリ:モバイルSuicaなら履歴を随時確認・保存できる
  • ICカードリーダー:パソコンに接続して履歴をCSV形式で保存

最低でも月1回は履歴を取得し、PDFやCSVで保存しておくべきです。


これが条件です。


保存した履歴には、以下の情報が含まれているか確認しましょう。

  • 利用日時
  • 利用区間または店舗名
  • 利用金額
  • 残高

これらの情報があれば、税務調査で利用実態を説明できます。


厳しいところですね。



クラウド会計ソフトと連携すれば、履歴は自動的に保存され続けます。freeeやマネーフォワードでは、同期した取引データが半永久的に保管されるため、履歴消失のリスクがありません。

Bill Oneの記事では、交通系ICカードの経費精算と履歴管理について、システム連携の観点から詳しく解説されています。
交通費専用でSuicaを使う簡易処理を選択している場合でも、履歴保存は必須です。「交通費以外に使っていない」という証明のため、定期的な履歴チェックと保存が求められます。

モバイルSuicaを事業用として使う場合、プライベートのSuicaと完全に分けることが重要です。1つのモバイルSuicaで事業用とプライベートを混在させると、どれが経費か判別が困難になります。

税務調査では、不自然なチャージパターンも確認されます。たとえば、年間を通じて月1万円のチャージなのに、決算月だけ5万円チャージしている場合、その理由を説明できるよう準備しておく必要があります。


履歴を保存する際は、ファイル名に日付を入れて管理すると便利です。「Suica履歴_2026年1月.pdf」のように命名すれば、後から探しやすくなります。




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