

実は雑費に上限はありませんが、経費の10%を超えると税務調査の的になります。
雑費として計上できる金額に法律上の上限はありません。事業に必要な費用であれば、理論上はいくらでも雑費にできます。
参考)勘定科目の雑費にはいくらまで費用を計上できる?注意点などを解…
しかし実務では、経費全体の5~10%以内に収めるのが一般的な基準です。この割合は法律で定められたものではありません。税務調査での指摘リスクを避けるための目安です。
参考)雑費とは?経費計上できる具体例や上限額、消耗品費などとの違い…
例えば年間経費が1,000万円の企業なら、雑費は50万円~100万円以内に抑えるべきです。これを超えると決算書の透明性が低下し、税務署から「内容が不明瞭」と判断されやすくなります。
参考)【確定申告】雑費はいくらまで必要経費として計上できる?消耗品…
雑費の割合が高くなりそうな場合は、新たな勘定科目を設定することを検討しましょう。継続的に発生する費用を雑費にし続けると、後々の管理が困難になります。
参考)https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/miscellaneous-expenses/
雑費を多用すると、最も深刻なのは税務調査のリスク上昇です。税務署は「何だかよくわからない決算書」と判断し、確定申告の内容を詳しく調査する対象に選びます。
参考)「困ったら雑費」はNG。「雑費」として仕訳していいもの・悪い…
税務調査は1~2日間の実地調査が基本で、その間の事業活動がストップします。売上に直接影響するだけでなく、調査後も税務署が書類を持ち帰り、署内で1~2ヶ月ほど調査を継続することがあります。
痛いですね。
雑費が多いと融資審査でも不利になります。金融機関は決算書を見て「この会社は経費管理が甘い」と判断し、融資条件が厳しくなる可能性があります。
経営分析も困難になります。雑費が膨らむと、どこにコストがかかっているのか把握できず、適切なコスト削減策を打てなくなります。
つまり経営判断が鈍るということですね。
弥生株式会社:雑費計上時の注意点と税務調査の関係について詳しく解説
雑費として計上できるのは、他の勘定科目に該当しない少額かつ臨時的な支出です。
頻度が低く、金額も小さい費用が該当します。
参考)勘定科目の雑費とは?消耗品費との違いやいくらまで経費計上でき…
具体的には以下のような経費が雑費になります:
参考)消耗品費と雑費の違い|具体例や仕訳のテクニックまで紹介 - …
参考)経費における「雑費」とは?その範囲や仕訳のコツを詳しく理解し…
参考)勘定科目の雑費とは?金額が多い場合の見直し方や消耗品費との違…
これらは継続的でないことが前提です。同じ費用が毎月発生するなら、専用の勘定科目を新設すべきです。
個人事業主の場合、自宅の引越費用5万円のうち事業用荷物の運搬が2万5千円なら、雑費として計上できるのは2万5千円のみです。
家事按分の考え方が必要です。
消耗品費は「使用可能期間1年未満または取得価額10万円未満の消耗性資産」に使います。ボールペンやコピー用紙、デスクやロッカーなど、物品の購入に対して使う科目です。
参考)消耗品費と雑費の違いについて具体例を挙げて紹介 - ジンジャ…
対して雑費は、実態のないサービスや手数料に使われることが多い傾向にあります。クリーニング代や自治会費など、消耗する物品ではない支出が該当します。
消耗品費には10万円という上限がありますが、雑費には金額の上限がありません。ただし要件を満たしていれば、雑費ではなく消耗品費として計上するのが基本です。
参考)確定申告で計上できる雑費の上限は?計上できる項目と合わせて紹…
消耗品費と雑費に明確な境界線はありませんが、「物品かサービスか」で判断すると分かりやすくなります。物品なら消耗品費、サービスや手数料なら雑費という原則で仕分けましょう。
参考)消耗品費を正しく扱ってムダな課税を防ごう!雑費との違いも押さ…
どちらにも該当しそうな場合は、継続性を基準にします。毎月発生するなら専用科目を、臨時的なら雑費を選びます。
雑費の消費税処理は内容によって変わります。「雑費だから」と一括りにして課税区分を判断すると、消費税の納付額が変わってしまうリスクがあります。
課税取引に該当するのは、クリーニング代やレンタル料、ごみ処理費用などです。これらは消費税10%が含まれた金額で支払うため、仕入税額控除の対象になります。
非課税取引に該当するのは、住民票や印鑑証明書の発行手数料など行政サービスに対する支払いです。
これには消費税がかかりません。
自治会費は原則として不課税です。会費に対して明確なサービスや物品の提供がないためです。ただし業務用クレジットカードの年会費は課税対象になります。カード利用に伴うサービスに対価性があるからです。
参考)雑費とは?消耗品費との違いや仕訳方法など解説
個人事業主の場合、家事按分の割合は客観的に説明できる根拠が必要です。使用時間や面積、数量などをもとに合理的な割合を算出し、税務調査で質問されたときに根拠を示せるよう記録を残しておきましょう。
freee会計:雑費の消費税処理と課税区分の詳細
税務調査で雑費が指摘される最大の理由は、内容の判断が難しいからです。個人的な支出が混ざりやすい交際費、不正が行われやすい外注費と並んで、雑費は調査対象の上位3つに入ります。
参考)税務調査で狙われる!交際費・外注費・雑費の「注意点」と「対策…
雑費が多すぎると、内訳の精査のために税務調査が入る可能性が高まります。税務署は「この確定申告書、怪しいな」と判断し、確定申告の内容が正しいか見極めるための調査を実施します。
経費として認められなかった場合、追加の税金を支払う必要が生じるだけでなく、過少申告加算税や延滞税が課されるリスクもあります。業務に関連しない費用を経費とすることは避けるべきです。
参考)経費が認められなかったら?税務署の呼び出しや罰則、注意したい…
ただし否認されても交渉する余地が残されています。経費として認められる範囲は明確に定められていないため、納税者と調査官の間で認識のズレが生じやすいのです。
経費として認められなかった項目が複数ある場合、「一方は引き下げるからもう一方は経費として認めてほしい」といった交渉が有効です。税務調査官も次の調査が控えていることが多いため、一つの調査に長い時間をかけられません。
雑費の摘要欄は正確に記載しておくことが重要です。何の費用かわからない状態では、税務調査で説明できず、否認されるリスクが高まります。