スマートフォン耐用年数|税務処理と減価償却の実務

スマートフォン耐用年数|税務処理と減価償却の実務

スマートフォン耐用年数と税務処理

あなたの会社のスマホ、10年で償却すると損します。

📱 この記事のポイント
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耐用年数は使い方で変わる

スマートフォンの耐用年数は通信機器として10年、パソコンとして4年。実務では4年で処理するのが一般的です

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価格別の処理方法を把握

10万円未満は即時経費、10万円以上は減価償却。特例を活用すれば30万円未満まで即時経費化が可能です

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少額減価償却資産の特例活用

中小企業なら年間300万円まで即時経費計上できる特例があり、大幅な節税につながります

スマートフォン耐用年数の基本的な考え方


スマートフォンの法定耐用年数は、使用目的によって異なります。


参考)携帯電話の減価償却方法は?耐用年数や特例などを解説


国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」では、電話設備その他の通信機器として「10年」と定められています。


つまり電話としての利用がメインなら10年です。



参考)スマホの耐用年数は何年?減価償却の計算方法とあわせて解説 &…


しかし実務では、スマートフォンをパソコンとして利用するケースが多いため、情報通信機器の区分で「4年」として処理するのが一般的になっています。メールやスケジュール管理、業務用アプリの利用など、パソコンと同等の機能を使っている場合は4年が妥当です。


参考)スマホの耐用年数と減価償却費計算を解説


税理士によっては「6年」と判断するケースもありますが、現在の主流は4年です。4年で処理すれば毎年の経費計上額が大きくなり、節税効果も高まります。


参考)「(スマートフォンの固定資産の可否)」


実際のスマートフォンの使用年数は、メーカー推奨で約3年、内閣府の調査では平均4.4年となっており、税法上の耐用年数4年は実態に即した数字といえるでしょう。


参考)スマホの寿命は何年くらい?劣化の兆候や長持ちさせる使い方も解…


スマートフォンの取得価額による処理の違い

スマートフォンの会計処理は、取得価額によって大きく異なります。

10万円未満の場合は、購入時に全額を経費として計上できます。消耗品費や通信費などの勘定科目で処理すればOKです。


最もシンプルな方法ですね。



参考)スマホの税務上の耐用年数は?|法人携帯・会社用スマホ・ガラケ…


10万円以上の場合は、原則として固定資産に計上し、減価償却を行う必要があります。工具器具備品などの勘定科目を使い、耐用年数に応じて毎年一定額を経費化していきます。
ただし10万円以上でも、特例を使えば処理方法を選択できるのがポイントです。10万円以上20万円未満なら一括償却資産として3年で均等償却する方法があります。10万円以上30万円未満で中小企業なら、少額減価償却資産の特例により即時経費化も可能です。


参考)少額減価償却資産の特例の取扱い(法人税)


例えば14万円のスマートフォンを購入した場合、通常の減価償却なら4年かかりますが、少額減価償却資産の特例を使えば初年度に全額経費計上できます。年間300万円までの制限がありますが、これは使える制度です。


スマートフォン減価償却の計算方法と実務

減価償却の計算方法には、定額法と定率法の2種類があります。

定額法は、毎年同じ金額を経費計上する方法です。計算式は「取得価額×定額法の償却率」で、耐用年数4年の場合は償却率0.250となります。例えば20万円のスマートフォンなら、毎年5万円ずつ4年間で償却します。​
定率法は、初年度の経費計上額が大きく、年々減少していく方法です。耐用年数4年の定率法償却率は0.500です。同じ20万円のスマートフォンでも、初年度は10万円、2年目は5万円と計上額が変わっていきます。​
個人事業主は原則として定額法、法人は定額法または定率法を選択できます。


早期に経費化したいなら定率法が有利ですね。



実務での注意点として、スマートフォンを年度途中で購入した場合は月割計算が必要です。例えば9月に購入したら、その年度は6ヶ月分(9月〜3月)だけ償却します。20万円のスマートフォンを定額法で処理する場合、初年度は2.5万円(5万円×6ヶ月÷12ヶ月)の計上となります。

減価償却の具体的な仕訳例や計算シミュレーションが確認できます(マネーフォワードの解説記事)

少額減価償却資産の特例活用で節税効果を最大化

中小企業には、スマートフォンの税務処理で大きなメリットがある特例があります。


少額減価償却資産の特例は、取得価額30万円未満の資産を購入時に全額経費計上できる制度です。通常なら4年かけて減価償却するところを、初年度に一括で損金算入できるため、大幅な節税効果が期待できます。
この特例の適用要件は以下の通りです。青色申告を行う中小企業者等(資本金1億円以下の法人、または個人事業主)であること。年間の合計額が300万円までという制限があります。


参考)【143】スマートフォン、どう処理をするのが一番得?? - …


具体例で見てみましょう。28万円のタブレット端末を営業用に購入した場合、特例を使えば全額をその年度の損金に算入できます。通常の減価償却なら耐用年数5年で毎年約5.6万円ずつの経費計上ですが、特例なら28万円を初年度に一括処理できるということですね。

注意点として、この特例には期限があります。現在は令和6年3月31日までとされていますが、延長される可能性もあるため、最新の税制改正情報を確認してください。また年間300万円の枠は会社全体での合計なので、他の資産購入とあわせた計画が必要です。

スマートフォン固定資産計上時の注意点と償却資産税

スマートフォンを固定資産として計上する際、見落としがちな税金があります。


参考)スマホ所有による税金は?最新スマホと型落ちのスマホにおける税…

それが償却資産税です。10万円以上のスマートフォンを固定資産として計上した場合、所有している資産の課税標準額が合計150万円以上になると、地方自治体に償却資産税を納める必要があります。


税率は標準で1.4%です。例えば課税標準額15万円の最新スマートフォンなら、15万円×1.4%=2,100円の償却資産税が発生します。ただし合計150万円未満なら課税されません。

スマートフォン1台だけで150万円を超えることはありませんが、他の固定資産と合算した金額で判断されます。パソコン、複合機、車両など、会社が所有する償却資産の合計が150万円を超えたら申告が必要です。

固定資産として計上する際の勘定科目は「工具器具備品」が一般的です。付属品(ケース、充電器など)も本体価格に含めて処理します。14万円のスマートフォン本体に3万円の付属品を購入した場合、合計17万円で固定資産計上することになりますね。


償却資産税の計算方法と申告手続きの詳細が確認できます(税務の専門家による解説)

スマートフォン税務処理で知っておくべき独自の実務知識

税務担当者として押さえておきたい、意外と知られていない実務のポイントがあります。


まず家事按分の考え方です。個人事業主が私用と事業用を兼用している場合、事業利用割合に応じて経費計上する必要があります。例えば業務利用が60%なら、スマートフォン関連費用の60%のみを経費にできます。


固定資産台帳にも按分後の金額で記載します。



参考)個人事業主は携帯・スマホ代を経費にできる? 注意点やケース別…


次に一括償却資産の選択です。10万円以上20万円未満のスマートフォンは、通常の減価償却(4年)か一括償却資産(3年均等)を選べます。一括償却資産を選ぶと償却資産税の課税対象外になるメリットがあります。


つまり節税面では有利です。



また月次決算での処理タイミングも重要です。スマートフォンを年度末に購入した場合でも、月割計算で当期の減価償却費を計上できます。3月決算の会社が2月に購入したら、2ヶ月分(2月〜3月)は当期の経費になるということですね。

最後に処理方法の統一性です。同じ価格帯のスマートフォンを複数台購入する場合、会計処理の方法を統一するのが原則です。ある端末は少額減価償却資産、別の端末は通常の減価償却、という使い分けは税務調査で指摘される可能性があります。


処理方針を決めたら一貫して適用しましょう。




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