

あなたの「申告不要」で年4万円以上損しているかもしれません。
多くの人は「源泉徴収あり=確定申告不要」と思っています。ですが、それは半分正解で半分誤解です。源泉徴収あり口座は、取引時に自動的に税金が差し引かれますが、実際の所得全体を通算すると「払い過ぎ」になっていることがあります。たとえば年間配当30万円で他の口座で20万円の損失がある場合、申告すれば約1.5万円の税還付を受けられるケースもあります。
つまり「申告しないと得を逃す」ということですね。
この点を放置すると、数年で累計数万円の損失になることも珍しくありません。国税庁のサイトでも「総合課税・分離課税の選択による還付」を認めています。制度を知らないだけで損する人が多いのが現実です。
国税庁:確定申告の基礎情報
「源泉徴収あり」と「なし」では、税金の仕組みが根本的に違います。あり口座は証券会社が自動計算し約20.315%を即時徴収します。なし口座は税を引かず、確定申告で一括精算します。つまり、あり口座は「手間がない代わりに柔軟性を失う」仕組みですね。
もし1年間の利益と損失をまとめて調整したいなら、なし口座またはあり口座でも「確定申告で上書き申告」する方法が有効です。結論は「あり口座でも確定申告して損益通算を活用すべき」です。
なお、2023年に証券会社5社のデータによると、源泉徴収ありで確定申告した人のうち約64%が還付金を受け取っています。数字が示す通り、見落とすのはもったいないですね。
源泉徴収あり口座を利用している投資家が見逃しやすいのが、損益通算です。たとえばA証券では+10万円、B証券では−15万円の損失があれば、確定申告で合算することで課税所得を0にできます。約2万円分の税金が戻る計算です。いいことですね。
口座ごとに完結すると思っている人が多いですが、国税庁の「申告書作成コーナー」では複数口座の合算入力が可能です。損失繰越控除も利用でき、翌年に反映可能。3年間まで繰り越せます。つまり確定申告が「節税の武器」になるわけです。
参考:国税庁『上場株式等の譲渡損の繰越控除』
「配当控除」は、課税済み配当金に対して税率が再計算される制度です。たとえば年収400万円の個人が、源泉徴収あり口座で年間配当15万円を受け取った場合、申告を行い総合課税を選ぶと所得税が3〜4千円戻るケースがあります。つまり、所得が中程度の人は有利です。
注意すべきは「高収入層」では逆に税率が上がる点。年収1000万円超ではメリットが小さくなるため、単純に申告すれば得というわけでもありません。つまり、自分の所得層に合わせて申告方法を選ぶのが正解です。
この制度も知らないと差が出ますね。
特定口座(源泉徴収あり)を選んでいても、確定申告が必要なパターンは存在します。代表例は以下の通りです:
- 給与所得が2,000万円超の人
- 複数口座を持ち損益通算を希望する人
- 医療費控除や寄付金控除と併用したい人
- 譲渡所得で20万円超の利益が発生した人
このようなケースでは、放置すると税務署から指摘を受けることもあります。厳しいところですね。
また、損益通算をしないと確実に払い過ぎが発生します。つまり、「手間を惜しむのが最大の損」です。
ここで便利なのが、マネーフォワード確定申告など自動取込対応のソフトです。複口座取引をまとめて自動計算でき、申告漏れを防ぎます。面倒なエクセル集計が不要です。つまり、このツールを使えば申告がぐっと楽になります。
結局のところ、「源泉徴収あり=何もしなくていい」は安易な油断です。税金を最適化するには「損益通算」「配当控除」「総合課税 or 分離課税の選択」などを理解し、状況に応じて申告することが最重要です。
毎年10分の申告準備で、2〜3万円の還付があり得ます。これは貯金利息で年間1%の運用を10年続けても得られない額です。つまり、申告は最短の節税投資です。
証券会社の説明ページも参考にしつつ、自分の投資履歴を定期的に見直すことをおすすめします。
SMBC日興証券:特定口座と確定申告のしくみ