契約者貸付シミュレーションで第一生命の利息と失効リスクを徹底解説

契約者貸付シミュレーションで第一生命の利息と失効リスクを徹底解説

契約者貸付のシミュレーションで第一生命の仕組みと注意点を理解する

返済しなくても保険が続くと思っているなら、あなたは数十万円の損失を招く落とし穴に近づいています。


📋 この記事のポイント3つ
💰
借入可能額は解約返戻金の6〜8割

第一生命では商品によって解約返戻金の6割・7割・8割と上限が異なります。終身保険・養老保険・学資保険は原則8割が目安。掛け捨て型は利用不可です。

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利息は複利計算で雪だるま式に増加

第一生命の貸付利率は年3.00〜5.75%。返済しないまま放置すると複利で利息が元金に組み込まれ、貸付元利金が解約返戻金を超えると保険が自動失効します。

⚠️
申込はWeb・電話・窓口の3通り

第一生命カード保有者はATMで最短即日借入も可能。返済もコンビニエンスストアから行えます。担当の生涯設計デザイナーには申込情報が共有されるため注意が必要です。


第一生命の契約者貸付とは何か|仕組みと解約返戻金の関係


第一生命の契約者貸付とは、有効な保険契約の解約返戻金の一定範囲内で、保険会社からお金を借りられる制度です。保険を解約せずに資金調達ができるため、緊急の出費や一時的な資金不足が生じたときに活用される手段として広く知られています。


仕組みのポイントは「担保」にあります。


解約返戻金とは、保険を途中解約したときに返ってくるお金のことで、終身保険や養老保険・学資保険・個人年金保険といった貯蓄型の保険では、払い込んだ保険料の一部が積み立てられ、加入年数が長くなるほど返戻金が増えていきます。この積み立て済みの資産を担保として、保険会社が「前借り」の形で融資するのが契約者貸付の本質です。


したがって、定期保険や医療保険・がん保険などの掛け捨て型保険には解約返戻金がほとんど存在しないため、原則として利用できません。第一生命の場合も、「ジャスト定期保険(無解約返還金)」「ジャスト家族所得保障保険(無解約返還金)」などは取り扱いできないと明記されています。これは意外と見落とされがちなポイントです。


つまり、借りられる保険かどうかは保険証券または第一生命の契約者専用サイトで確認するのが原則です。


審査がなく信用情報機関(CIC・JICC・KSC)への照会も行われないため、住宅ローン審査を控えている方でも信用情報に影響を与えずに利用できます。また、専業主婦や無職の方でも解約返戻金さえあれば借入できる点が、一般的なカードローンとの大きな違いです。


借入後も保険契約は継続し、入院給付金や死亡保険金は契約どおり受け取れます。ただし、保険金受取時や解約時に未返済の貸付元利金が残っている場合は、支払い金額からその分が差し引かれる仕組みになっています。


第一生命公式:ご契約者貸付のご案内(利注意事項・申込方法)


第一生命の契約者貸付シミュレーション|金利と利息の計算方法

第一生命の契約者貸付で最も重要なのが、金利と利息の計算ロジックを事前に把握しておくことです。


第一生命の貸付利率は、2026年現在で年3.00〜5.75%の範囲が一般的な目安とされています。ただし、この金利は「保険契約時の予定利率」に連動しているため、同じ第一生命の保険でも契約した時期によって異なります。2000年以降の新しい契約なら比較的低めですが、1990年代以前の「お宝保険」と呼ばれる高予定利率の保険では、貸付利率も年5.75%近くになる可能性があります。


ここで注意すべきなのが、利息の計算方式が「複利計算」であるという点です。複利とは、発生した利息が翌年の元金に組み込まれ、その増えた元金に対してさらに利息がかかっていく計算方法です。ちょうど借金の雪だるまのようなイメージで増えていきます。


具体的な利息シミュレーションを見てみましょう。












































借入額 年利(例) 1年後の利息 3年後の元利合計 5年後の元利合計 10年後の元利合計
50万円 3.00% 約15,000円 約54.6万円 約57.9万円 約67.2万円
50万円 5.75% 約28,750円 約59.1万円 約66.0万円 約87.1万円
100万円 3.00% 約30,000円 約109.3万円 約115.9万円 約134.4万円
100万円 5.75% 約57,500円 約118.2万円 約132.0万円 約174.2万円


年利5.75%で100万円を10年間返済しなかった場合、元利合計は約174万円にまで膨らむ計算です。借りた金額の7割以上が利息になってしまうのは、痛いですね。


第一生命の公式資料によると「貸付元金が50万円の場合、10年間の利息合計は〇万円以上になる」と注意書きが掲載されており、利息が複利で計算されることは第一生命自身も強調しています。


利息は「貸付金額×年利÷365×経過日数」で日割り計算されますが、1年に1回の貸付応当日に未払利息が元金に組み込まれるため、翌年からはその増えた元金に対して金利がかかります。これが複利の効果です。


複利の影響を最小限にするには、少なくとも年1回、利息分だけでも返済することが重要です。元金を一気に返せなくても、利息だけ返済しておけば複利による膨張を防ぐことができます。


国民生活センター:生命保険会社から借りた利息が膨らみ保険が失効した事例(参考リンク)


第一生命の契約者貸付の限度額|商品別の貸付割合を確認する

第一生命では、商品ごとに契約者貸付のご利用可能額(貸付割合)が細かく設定されています。一律ではないという点が重要です。


第一生命の公式ページ(2025年7月現在)によると、主な商品の貸付割合は以下のとおりです。












































商品カテゴリ 代表的な販売名称 貸付割合
終身保険・養老保険(2018年以降) ジャスト終身保険・ジャスト養老保険 解約返還金の8割
学資保険 Mickey(ミッキー)・こども応援団 解約返還金の8割
個人年金保険 積立年金『しあわせ物語』 解約返還金の8割(税制適格特約付は7割)
長期定期保険・逓増定期保険 サクセス・マジェスティ 解約返還金の7割
とんちん年金 ながいき物語 解約返還金の6割
終身医療保険(旧商品) 主役人生・医療の王道W など 解約返還金の6割
無解約返還金型(掛け捨て系全般) ジャスト定期保険・医療保険 など 取り扱いできません


「解約返戻金の8割」が限度額というのが多くの商品に共通する基本ルールです。


例えば解約返還金が150万円ある終身保険(2018)なら、最大で120万円(150万円×80%)まで借りられる計算になります。なお、すでに貸付残高がある場合はその分が差し引かれます。


もう一点、意外と知られていないのが「ジャストのパッケージ契約」のケースです。複数の保険をまとめたパッケージ契約では、解約返還金が生じる主契約(終身保険・養老保険など)の返還金のみが貸付の原資となります。医療特約などの無解約返還金型部分は計算に含まれません。これが条件です。


借入可能額はリアルタイムで変動するため、正確な金額は第一生命の「ご契約者専用サイト」にログインするか、第一生命コンタクトセンター(0120-157-157)に問い合わせて確認するのが確実です。


第一生命公式:契約者貸付限度額(商品別一覧)


第一生命の契約者貸付の申込手順と返済方法|担当者にバレる?

第一生命での契約者貸付の申込方法は、大きく3つあります。


🖥️ ①ご契約者専用サイト(Web)からの申込


第一生命の公式サイトからご契約者専用サイトにログインし、「資金の借り入れ・引き出し(クイックWebサービス)」から手続きを進めます。利用可能時間は月〜金曜日8:00〜21:00、土・日・祝日9:00〜20:00です。事前に送金指定口座または保険料振替口座の口座番号が必要です。手続き完了後、登録口座に振り込まれ、完了通知が郵送またはメールで届きます。


📞 ②第一生命コンタクトセンターへの電話


0120-157-157へ契約者本人が電話し、手続き書類を取り寄せて返送する方法です。窓口に来店して直接手続きすることも可能ですが、来店窓口(第一生命ほけんショップ)では現金の直接手渡しは行っておらず、すべて口座振込になります。


🏧 ③第一生命カードを使ったATM取引


第一生命カードを保有している契約者は、ATMから最短即日で借入できます。


返済方法は全額返済・一部返済ともに対応しており、ご契約者専用サイトからコンビニエンスストアで支払う方法も選べます。これは使えそうです。


返済時の注意点として、「利息は日々変わる」ため、完済を希望する場合は返済予定日を第一生命コンタクトセンターに確認してから正確な金額を支払う必要があります。


担当の生涯設計デザイナーにバレるかどうかという点については、結論として「バレると思ったほうがいい」です。担当者は担当する契約者の契約内容を確認できる立場にあり、契約更新や定期訪問のタイミングで把握されることがほとんどです。また、手続き後に「ご利用明細(お手続き完了のお知らせ)」が郵送されるため、家族と同居している場合は家族の目に触れる可能性もあります。郵送物は拒否できないため、定期的にポストをチェックしておくことが大切です。


第一生命公式:契約者貸付金のご返済方法(Web・電話・窓口の手順)


契約者貸付で失効するリスク|返済しないとどうなるか・復活制度も解説

契約者貸付で最も深刻なリスクが「オーバーローン失効」です。これだけは覚えておけばOKです。


オーバーローン失効とは、貸付元利金(元金+複利で増えた利息の合計)が解約返戻金の額を上回ったとき、保険契約が自動的に効力を失う現象のことです。


第一生命の契約者貸付条項には次のように明記されています。「貸付元利金が保険契約の解約返還金額を超過した場合には、保険契約者は会社所定の金額を払い込んでください。会社がその旨を通知を発した日の属する月の翌月末日までに所定の金額が払い込まれない場合には、保険契約はこの期日の翌日から効力を失います。」


具体的に数字でイメージしてみましょう。


解約返戻金が100万円の終身保険で80万円を借りたとします。年利5.75%の場合、1年間の利息は約4万6,000円です。返済を一切しないまま5年が経過すると、元利合計は約104.9万円となり、解約返戻金の100万円を超えてしまいます。この時点で第一生命から通知が届き、所定の期日(通知を発した月の翌月末日)までに超過分を払い込まなければ保険は失効します。


保険が失効すると、それまで何十年と積み上げてきた保障がすべて消滅します。死亡保険金も入院給付金も受け取れず、再加入には新たな審査と保険料が必要になります。特に、若いうちに契約した保険ほど保険料が安く、同じ条件での再加入が難しいため損失は大きくなります。


ただし、失効してしまった場合にも「復活制度」が用意されています。第一生命でも失効後3年以内であれば、貸付元利金を全額返済し、健康状態の告知を行うことで契約を復活させることが可能な場合があります。なお、失効期間中に発症した病気やケガは給付の対象外となるため、早急な対応が必要です。


失効を防ぐための最低限の行動として、年1回は第一生命コンタクトセンターに問い合わせるか、契約者専用サイトで「現在の貸付残高」と「解約返還金額」を比較確認することをおすすめします。両者の差が縮まっているようであれば、利息分だけでも即座に返済する対応が求められます。


相続税専門の税理士法人チェスター:契約者貸付の仕組みと失効・課税関係の解説




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