無リスク金利の求め方とリスクフリーレートの基準

無リスク金利の求め方とリスクフリーレートの基準

無リスク金利の求め方とリスクフリーレート

無リスク金利の基本知識
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リスクフリーレートとは

リスクがほぼゼロに近い金融商品から得られる利回りのこと。投資判断の重要な物差しとなります。

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代表的な基準

日本では10年物国債の利回り、世界共通では米国10年債の利回りが一般的に使用されます。

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実務での活用

投資判断の基準、リスクプレミアムの計算、割引率の算出など幅広く活用されています。

無リスク金利とリスクフリーレートの基本概念

無リスク金利(リスクフリーレート)とは、理論上リスクがゼロまたは極めて小さい金融商品から得られる利回りのことを指します。英語では「Risk Free Rate(RFR)」と呼ばれ、投資家にとって非常に重要な指標となっています。
厳密に言えば、完全に「リスクがゼロ」の金融商品は現実には存在しませんが、リスクが最小限の金融商品の利回りを無リスク金利として扱います。この概念は資産運用において基準となる物差しとなるため、投資判断を行う際に欠かせない知識です。
無リスク金利の重要性は、他の投資商品のリスクとリターンを評価する際の比較基準になる点にあります。例えば、あるリスクの高い投資商品の期待リターンが無リスク金利と同程度であれば、投資家はわざわざリスクを取る理由がなくなります。このように、投資判断の基準点として機能するのです。

無リスク金利の求め方と一般的な基準金融商品

無リスク金利を求める際に、どの金融商品の利回りを参照すべきでしょうか。実務上、最も一般的に使用されるのは以下の金融商品です:

国債が無リスク金利の基準として採用される理由は、元本と利子の支払いが国によって保証されているため、信用リスクが極めて低いからです。もちろん、国家破綻のリスクはゼロではありませんが、株式や社債などの他の金融商品と比較すると、そのリスクは非常に小さいと考えられています。
日本銀行のリスク・フリー・レートに関する勉強会では、2016年12月に「無担保コールオーバーナイト物レート」を日本円のリスク・フリー・レートとして特定しています。これは銀行間の短期金融市場での取引に基づく金利であり、信用リスクをほとんど反映しない指標として認められています。

無リスク金利を用いたリスクプレミアムの計算方法

投資判断を行う際に重要なのが「リスクプレミアム」という概念です。リスクプレミアムとは、投資家がリスクを取ることで期待できる追加的なリターンのことで、以下の式で計算できます: