

知らないままだと、評価額が600万円も高くなることがあります。
評価の理論は単純ですが、現場では「補正率の勘違い」が頻発します。
例えば路線価が25万円、借地権割合が60%の地域で、貸家建付地補正率を0.8とすると、単純に評価額は20万円/㎡です。しかし空室率が20%の場合、補正率は0.9に上がり、評価額は22.5万円/㎡になります。この違いが100㎡なら250万円の差です。
つまり安易に「補正率=0.8」と決めつけてはいけません。
国税庁の「財産評価基本通達」では、空室率や契約の期間が「利用制限」と見なされるか否かで補正が変わると明記されています。
つまり定期借家の短期契約では減額になりません。
結論は正確な契約確認が必要ということです。
国税庁「財産評価基本通達」貸家建付地該当要件
節税事例として有名なのは「賃貸マンション所有による評価減」。
例えば同じ土地100㎡で、自宅利用なら評価額が3,000万円、貸家建付地なら2,400万円と約20%減額されます。ですが、これを適用できるのは「貸家として実際に運用している」場合のみ。
空室半年以上では除外されます。
つまり実際に賃貸経営が機能しているかが鍵です。
良い事例として、名古屋市内の駅近物件では賃貸稼働率98%を維持し、相続評価を年120万円削減できたケースも。
これは使えそうですね。
国土交通省「賃貸住宅市場動向レポート」参考
評価額の違いは相続税に直結します。
例えば評価が3,000万円→2,400万円に減ると、30%税率なら税額が180万円減少します。
しかし逆パターンもあります。空室や一括借上げで貸家建付地と認定されない場合、評価が3,000万円→3,300万円にアップします。
つまり評価の理解が浅いと損をします。
この差は痛いですね。
専門家は「土地利用と契約内容を税務署に説明できること」が節税成功の条件と述べています。
つまり実例をもとに説明資料を残すことが大切です。
国税庁 相続税財産評価指針
評価減を受けるためには条件が細かくあります。
建物が賃貸用であること、契約が継続的であること、登記上の所有者が貸主であることなど。
意外ですね。
これを満たさない場合、減額どころか課税額が上がります。
また、共有名義や家族間賃貸も認められにくい傾向です。家族間の場合は「経済的実態」が重視され、帳簿上の賃貸料支払いがなければ評価減を拒否されます。
つまり形式だけの貸家運用では効果がないということですね。
国税庁 相続税Q&A 貸家建付地関連
国税庁は2024年以降、貸家建付地の評価見直しを段階的に進めています。
将来は、賃貸契約期限5年未満の物件では減額を認めない方針が示唆されており、今後の節税余地が縮小する可能性があります。
つまり長期的な視点が必要です。
対策としては、定期借家から普通借家への契約変更、または社宅としての利用実績づくりがあります。
評価損失を防ぐなら「契約形態の見直し→税理士確認→文書化」の3ステップが基本です。
結論は、見直しを先延ばしにしないことです。
総務省資料:不動産評価制度の今後の方向性