

「命日」は本来、故人が亡くなった没年月日そのものを指し、会話では「毎年めぐってくる同月同日」まで含めて命日と呼ぶこともあるため、実務上は定義のズレが起きやすい言葉です。
一方で「祥月命日」は、没年月日と同じ“月日”が毎年訪れる日のことで、一般に一周忌以降の年に一度の節目として扱われます。
さらに「月命日」は、故人が亡くなった“日にち”と同じ日が毎月訪れる日で、祥月命日を除けば年に11回ある、という整理が最も誤解が少ないです。
混同を防ぐため、社内文書や稟議・支払依頼の備考欄では、次のように書き分けると事故が減ります。
なお、現場でありがちな誤解として「祥月命日=一周忌の日」と思い込むケースがありますが、一周忌は“満1年の祥月命日”に当たる行事(年忌法要)という関係で、言葉自体は一周忌に限定されません。
参考)https://www.hasegawa.jp/blogs/kuyou/shotsukimeinichi-meaning
参考:祥月命日・命日・月命日の定義、由来、卒塔婆などの扱いまで整理(用語の混乱をほどく部分の根拠)
https://www.hasegawa.jp/blogs/kuyou/shotsukimeinichi-meaning
年忌法要(回忌法要)は、基本的に祥月命日に合わせて行われ、代表例が一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌などです。
回忌の数え方は満年数の感覚とズレやすく、「亡くなってからの年数+1」(数え年の考え方)で回忌名を決める、というルールが紹介されています。
たとえば「満2年」の祥月命日に行う法要は三回忌になり、経理の支払依頼書で「三回忌(満2年)」のように併記すると、社内の承認者・他部門にも誤解されにくくなります。
また、年忌法要はいつまで続けるかが家ごとに異なり、三十三回忌や五十回忌を「弔い上げ」として区切るのが一般的、という説明もあります。
この「弔い上げ」の有無で、翌年以降の寺院手配・会食・返礼品が不要になる場合があり、費用見通し(予算取り)にも影響する点は、経理目線では意外に重要です。
参考:回忌の数え方(亡くなってからの年数+1)、弔い上げ、宗派差の注意(計算ミス防止の根拠)
https://www.osohshiki.jp/column/article/1305/
祥月命日には、節目の年であれば年忌法要を営むのが正式な形とされ、寺院へ読経を依頼する場合は「お布施」を渡す、という整理がされています。
住職の移動が伴う場合の「御車代」、会食(お斎)に参加しない場合の「御膳料」など、支払の内訳が分かれることがあるため、経費精算では名目と金額の分割を最初から想定しておくと後工程が楽になります。
また、祥月命日に卒塔婆(そとうば)を立てて供養するケースがある一方、浄土真宗では基本的に卒塔婆を立てないとされ、地域や寺院の方針で例外もある、とされています。
経理実務に落とすなら、社内の立替精算や支払申請で「何に対する支払か」を説明できるよう、次の観点で情報を集めてから処理すると監査対応が安定します。
「命日だから毎月払うものがある」と誤認されがちですが、月命日は“月に一度の供養日”という意味合いが中心で、支払が定額・定期で発生するかは家・寺院・契約(例えば月参りの有無)次第です。
参考)祥月(しょうつき)命日は年に1度。月命日との違いは?…
社内規程上の弔慰金・供花の会社負担が絡むときは、用語の理解不足よりも「対象範囲(誰の何回忌まで会社が負担するか)」のほうが揉めやすいので、稟議の段階で回忌名と満年数を明記するのが無難です。
年忌法要がない年の祥月命日には、お仏壇へのお参り、お墓参り、お墓やお仏壇の掃除、普段と違うお供え物などが挙げられています。
また、祥月命日はお墓参りのタイミングの一つとされ、月命日に毎月参る場合もあるが、現代では年1回の祥月命日に参るのが一般的、という説明があります。
お供え物は、故人が生前好んでいた菓子や果物、普段と香りの違う線香などが例として示され、特に法要では常温保存でき日持ちする菓子、個包装の詰め合わせが扱いやすいとされています。
経理従事者の立場では、「何をどこまで会社として手配するか」を決めるときに、現場が迷いやすいポイントがいくつかあります。
供養の作法は宗派・地域差が大きく、「一般的にはこう」と言い切りにくい領域なので、支払や手配の前に菩提寺や親族へ確認しておくと安心、という注意も示されています。
この「確認の一手間」は経理の負担に見えますが、やり直し(供花の形式違い、塔婆を頼む/頼まないの齟齬、会食人数のズレ)による追加費用のほうが高くつくため、実務的なリスクヘッジになります。
検索上位の記事は「意味の違い」「法要やお墓参り」「お供え物」に寄りますが、経理の現場で本当に困るのは“用語の違い”より「社内ルールに落としたときの定義ブレ」です。
たとえば、申請者が「命日なので供花を」と書いたとき、それが「没年月日当日(今年だけ)」なのか「毎年の祥月命日」なのかで、会社負担の可否や上長判断が割れることがあります。
そこで、社内の申請テンプレ(弔慰関連)に、最低限次の入力欄を追加すると、上長チェックも監査説明も通りやすくなります。
独自視点としてもう一点、立替精算の“証憑”問題があります。お布施は性質上、領収書が出ない・出しにくいケースがあり、名目も「御布施」として金額が明記されないことがあります。
この場合、社内規程で許容される代替証憑(支払先情報、寺院名、日付、回忌名、施主名、金額を記したメモ、案内状、塔婆申込控え等)を、あらかじめ弔慰規程に紐づけておくと運用が止まりません。
さらに、回忌は数え方が独特でズレやすいので、精算書の備考に「三回忌(満2年)」のように二重表記するだけで、翌年の再申請や過去精算の検索性が上がる、という実務メリットもあります。