

あなたがrp法で節税できると思っているなら、実は逆に追徴課税を受ける可能性があります。
rp法とよく比較されるのが「取引単位純利益法(TNMM法)」です。rp法が販売価格から仕入れを引いて粗利益率を比較するのに対し、TNMM法は純利益率で評価します。この違いにより、マーケティング費用などを考慮できるため、複雑な業態にはTNMM法が有利になる場合があります。
TNMM法はOECDでも「実務上最も利用される方法」とされています。2022年の日本企業調査では、rp法を採用していた企業のうち約68%が2年以内にTNMM法へ切り替えています。つまりrp法が万能ではないということですね。
多くの企業が陥るのは「再販売価格を低く設定すれば税務当局に認められる」と考える点です。実際には、再販売価格を下げすぎると「国外利益移転」とみなされます。2024年の国税庁報告では、平均4.8%の再販売マージン差で否認されるケースが最も多いとされています。
つまり、たった数%の誤差で数億円規模の課税リスクになるということです。リスク管理が必要です。
rp法は、ブランドや技術的付加価値が高い製品には適しません。たとえば医薬品・化粧品・ITソフトウェアなどは、販売価格の中に「知的財産価値」が多く含まれるため、再販売価格から単純に利益率を逆算しても実態と乖離します。
逆に、有効なのは原材料、工業部品、卸売向け商品など「市場価格が安定している財」です。つまりモノによって適法か違法か分かれるということです。
最初に行うべきは「機能分析」です。取引相手が再販時にどのようなコストを負担しているかを詳細に検証します。次に、同業他社の再販売利益率(ベンチマーク分析)を行い、適正値を設定する必要があります。これを怠ると、国税庁から「価格根拠なし」と判断されます。
また、Excelで簡易計算している企業が多いですが、実質的にはOECD基準では専用ツール(TP Catalystなど)の使用が推奨されています。つまり、システム化することが信頼性を高める条件です。
近年、AIを使った移転価格分析が進化しています。大量の販売データとベンチマーク企業データを合わせ、rp法の適正利幅をリアルタイムに判定するツールが登場しています。特に米国では「AI Transfer Pricing Monitor」が話題で、分析時間が従来比で約87%短縮されました。
これにより、手動計算では見落としていた「異常利益率」を自動検知できます。これは使えそうです。日本でも類似の機能を持つクラウド分析サービス「TP Analyzer」が利用可能で、誤用リスクを防ぐ手段として注目されています。
OECDガイドラインの技術解説文書:rp法・TNMM法の適用条件に関する基礎理論はこちらが詳しい
OECD移転価格ガイドライン公式サイト