

「実質金利がマイナスでも得する方法があるんです。」
実質金利とは、名目金利からインフレ率(消費者物価上昇率)を引いた値のことです。たとえば名目金利が1%で物価上昇率が2%なら、実質金利はマイナス1%となります。近年の日本では、2021年以降ほぼ一貫してマイナス圏にありました。つまり預金や債券を持つだけでは実質的にお金の価値が減っていたのです。
つまり「金利がついても実質的には損」という状況です。
2024年から2026年にかけての消費者物価上昇率(CPI)は約2.9%前後で推移しており、日銀の政策金利(短期金利)が+0.1%へと上昇しても、依然として実質金利はマイナス水準です。つまり景気がよく見えても「資産の実力」は減っているということですね。
結論は、数字の見た目より「実質価値」の減少を意識することが重要です。
日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除しました。しかし、この「解除=利上げ」と誤解している投資家も多いのが実情です。実際は、短期金利が0.1%、長期金利(10年国債利回り)が1%前後に上昇しただけで、実質金利は依然マイナス0.5%前後に留まっています。
つまり、政策転換が即「資金の価値上昇」にはつながらないということです。
この状況では、株式や不動産といった実物資産が相対的に有利になりやすいです。一方で、定期預金や国債は実質的にはマイナスリターンになりやすい点には注意が必要です。
利上げを喜ぶだけでは危険です。
特に2026年以降、円資産の実質目減りを防ぎたいなら、インフレ時の購買力を維持できる「実質プラス資産」を意識しましょう。それがインフレ連動債や外国通貨建てETFです。
つまり「政策で動く人」より「物価で読む人」が勝ちやすい時代です。
円相場と実質金利の関係は、2023年以降とくに明確です。たとえば2023年秋、米国の実質金利が2%台だった一方、日本はマイナス1%台。この差がドル高・円安(1ドル=150円台)を引き起こしました。
つまり、実質金利差こそ為替の本質的なドライバーです。
2026年の現時点でも米国実質金利が1.8%、日本が-0.3%程度と差が大きいため、為替レートは円安基調を維持しています。ただし、実質金利差が縮小すると一気に円高へ触れる可能性があります。
これが「逆転現象」の発火点になることもありますね。
為替ヘッジコストが高止まりしているため、外貨建て商品の投資家は「実質金利差とヘッジコストのバランス」を必ず確認すべきです。
つまり、為替と実質金利を一体で読むのがコツです。
マイナス実質金利の時代、株式市場はむしろ上昇しやすい傾向があります。これは、将来の企業収益がインフレで目減りしにくく、低金利が株価を支えるためです。
たとえば2021~2025年のTOPIXは約1.6倍に上昇しました。マイナス金利下でも株価が堅調だった理由がここにあります。
しかし2025年末以降、実質金利が少しずつ上向くなかで成長株と割安株のバランスが変化しています。つまり同じ株でも「金利耐性」が問われる局面になったのです。
いいことですね。
投資家にとっては、「どの業種が実質金利に強いか」を見極めることが収益差を生みます。実際、配当利回りの高いインフラや商社株ものきなみ強い動きを見せています。
ということは、実質金利が株式分析の鍵になるということですね。
実質金利が依然マイナス圏にある中で、現金や定期預金を持ちすぎることは「静かな損失」を意味します。たとえば100万円を年利0.02%で預けて物価が2.5%上がれば、実質的には1年で約2万5千円分の購買力を失う計算です。
痛いですね。
そのため、生活防衛資金を除いた資金は「実質プラスを維持できる運用」へ分散するのが有効です。具体的にはインフレ連動国債、金(ゴールド)、高配当株ETFなどです。これらは物価上昇とともに価値が保たれやすい資産として注目されています。
結論は「実質ベースで負けないポートフォリオ」を持つことです。
また、資産運用アプリや証券会社のダッシュボードなどでは、名目利回りしか表示されないケースが多いため、CPIを加味した「実質利回り」を自分で確認する習慣が重要です。
つまり「見た目より実の数字」で判断するのが生き残る条件です。
日本銀行の公式統計(金融経済月報)や総務省統計局のCPIデータは実質金利の計算に欠かせません。
政策意図の背景を知るなら、日銀の金融政策決定会合議事録が最も参考になります。
日本銀行公式サイト:金融政策概要(日銀政策の背景や決定根拠を解説)