個人向け国債変動10年の金利推移と賢い活用法

個人向け国債変動10年の金利推移と賢い活用法

個人向け国債変動10年の金利推移と仕組みを徹底解説

金利上昇時代でも、変動10年より固定5年の方が金利が高い状態が続いています。


📊 この記事の3ポイント
📈
金利は2020年比で約360倍に上昇

2020年の年平均0.005%から2026年には2.2%超へ。変動10年の適用利率も2026年4月時点で1.79%に達し、過去最高水準が続いています。

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変動10年「一択」の常識が崩れた

2025年9月以降、固定5年の金利が変動10年を上回る逆転現象が発生。2026年2月の変動10年1.48%に対し、固定5年は1.66%と0.18ポイント高い水準です。

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中途換金すると利子が目減りする

発行から1年間は原則換金不可。1年経過後でも直近2回分の利子(税引前)×0.79685が差し引かれます。100万円・利率1.4%なら約1万1,100円のロスになります。


個人向け国債変動10年の仕組みと基準金利の計算方法

個人向け国債の変動10年は、半年ごとに適用利率が見直される金融商品です。 利率の計算式は「基準金利(10年固定利付国債の入札結果から算出された金利)×0.66」で決まります。 つまり、市場金利が上昇しても、その恩恵は66%しか受けられない仕組みです。 saison-am.co(https://www.saison-am.co.jp/column/20260323170613.html)


これが基本です。


たとえば2026年4月の基準金利は2.35%で、適用利率は1.79%(税引前)でした。 2.35% × 0.66 ≒ 1.55%ですが、実際の計算は「基準金利−0.05%」という別の算出方式も適用されます。 財務省が毎月発表する発行条件を確認するのが確実です。 mof.go(https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/houdouhappyou/p20260403.pdf)


最低金利保証も見逃せない点です。どれだけ市場金利が低下しても年率0.05%を下回ることはなく、元本も保証されています。 定期預金と違い、国が直接保証する商品のため、信用リスクは実質ゼロと言えます。 invest-concierge(https://www.invest-concierge.com/qa/merits-and-risks-of-jgb-floating-10year)


財務省公式:個人向け国債「変動10年」発行条件ページ(最新利率・過去履歴を確認できます)


個人向け国債変動10年の金利推移:2020年〜2026年の実績データ

過去6年間の10年国債平均利回りの推移を見ると、金利上昇の急激さが一目で分かります。 jpac.co(https://www.jpac.co.jp/e-pbo/bond/bond10.html)


| 年 | 10年国債平均利回り |
|---|---|
| 2020年 | 0.005% |
| 2021年 | 0.065% |
| 2022年 | 0.211% |
| 2023年 | 0.571% |
| 2024年 | 0.883% |
| 2025年 | 1.473% |
| 2026年 | 2.204%(年初来平均) |


2020年はほぼゼロ金利でした。 それが2026年に入り2.2%超まで跳ね上がっています。 jpac.co(https://www.jpac.co.jp/e-pbo/bond/bond10.html)


変動10年の適用利率に置き換えると、より身近な数字で推移が分かります。 finance.yahoo.co(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/39a085d5e1f64062fd432ffc6a42aaab28f924c7)


| 期間 | 変動10年の適用利率 |
|---|---|
| ~2024年12月 | 0.65% |
| 2025年6月〜 | 0.84% |
| 2025年12月〜 | 1.10% |
| 2026年1月募集 | 1.39% |
| 2026年2月募集 | 1.48% |
| 2026年3月〜4月募集 | 1.40%〜1.79% |


100万円を保有していた場合、2024年12月時点の半期の利子(税引後)は約2,589円でしたが、2026年1月頃の水準では半期あたり約5,500円(税引後4,382円)になっています。 2年で受取利子が約1.7倍に増えた計算です。 finance.yahoo.co(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/39a085d5e1f64062fd432ffc6a42aaab28f924c7)


つまり、金利上昇の恩恵を半年ごとに自動的に受け取れる仕組みになっています。


Yahoo!ファイナンス:100万円買った場合の利子シミュレーション付き解説(具体的な受取額の変化が一覧で分かります)


個人向け国債変動10年と固定5年・固定3年の金利比較:逆転現象の真相

意外ですね。


2026年2月時点の各商品の利率は以下の通りです。 finance.yahoo.co(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/695b16b1e24da0239304f093ffb6e8911efc13f7)


| 種類 | 2026年2月利率 | 2026年1月利率 |
|---|---|---|
| 🔄 変動10年 | 1.48% | 1.39% |
| 📌 固定5年 | 1.66% | 1.59% |
| 📌 固定3年 | 1.39% | 1.30% |


なぜこの差が生まれるのかというと、変動10年の利率は10年国債利回り×0.66で計算されるのに対し、固定5年は「5年国債利回り−0.05%」で計算されるからです。 現在のイールドカーブ(金利の期間構造)では5年と10年の差が小さく、掛け目0.66のデメリットが表に出やすい状況です。 money-sense(https://money-sense.net/15143/)


ただし、単純に固定5年が優れているとは言えません。今後さらに金利が上昇した場合、変動10年は半年ごとに利率が追随しますが、固定5年は発行時の利率のまま固定されます。 金利上昇シナリオが続くなら、変動10年が数年後に逆転する可能性も十分あります。 finance.yahoo.co(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/695b16b1e24da0239304f093ffb6e8911efc13f7)


どちらを選ぶかは「金利予測への確信」次第が原則です。


セゾン投信コラム:変動10年と固定5年の考え方を整理した解説(どちらを選ぶべきか迷ったときの判断軸が分かります)


個人向け国債変動10年の中途換金:知らないと1万円以上損する仕組み

発行から1年以内は原則として中途換金できません。 これは多くの人が見落とすポイントです。 jabank(https://www.jabank.org/tameru/kokusai/kojinkokusai10/)


1年経過後でも、中途換金には「ペナルティ」があります。差し引かれる金額は「直近2回分の利子(税引前)相当額×0.79685」です。 計算式で見ると難しそうですが、実額で把握すると分かりやすいです。 smtb(https://www.smtb.jp/personal/saving/government/10y)


たとえば100万円を利率1.40%の時期に購入して1年後に換金した場合を考えます。 finance.yahoo.co(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/ba5e39f812840c3821169422862cd8298f3069aa)
- 2回分の利子(税引前)=100万円 × 1.40% ÷ 2 × 2回 = 14,000円
- 中途換金調整額 = 14,000円 × 0.79685 ≒ 11,155円


利子を受け取っていても、換金時に約1.1万円が差し引かれます。これは痛いですね。


なお、元本自体が減ることはなく、差し引かれるのは「受け取った利子の一部」という扱いです。 そのため元本割れはしませんが、当初想定した利子収入が目減りする点は注意が必要です。 invest-concierge(https://www.invest-concierge.com/qa/merits-and-risks-of-jgb-floating-10year)


例外があります。保有者本人が亡くなった場合や大規模自然災害で被害を受けた場合は、1年未満でも換金可能です。 使い途が確定している資金の運用先として国債を選ぶ場合は、最低でも1〜2年以上使わない余裕資金に限定するのが条件です。 jabank(https://www.jabank.org/tameru/kokusai/kojinkokusai10/)


個人向け国債変動10年が「インフレに負ける」という盲点と対処法

これが盲点です。


資産全体の「守りの部分」として変動10年を位置づけ、インフレ対策にはNISAやiDeCoを組み合わせる方法が現実的です。変動10年を「全財産をここに入れる商品」ではなく、「緊急予備資金の一部として活用する商品」として使うと、デメリットを最小化できます。


まとめると、変動10年は「使い方次第で強い商品」です。