リボ払いのデメリットと危険性を解説

リボ払いのデメリットと危険性を解説

リボ払いのデメリットと危険性

リボ払いの主なデメリット
💰
高額な手数料

年利15~20%の高金利が一般的

返済期間の長期化

毎月の返済額が少ないと完済までに時間がかかる

🔍
残高の把握が困難

利用額と返済額の差が見えにくい

リボ払いの手数料が高額になる理由

リボ払いの最大のデメリットは、高額な手数料です。一般的なクレジットカードのリボ払いの手数料率は年利15~20%程度で設定されており、これは消費者金融のカードローンと同程度の高金利です。

 

なぜこれほど高い手数料が設定されているのでしょうか。その理由は以下の通りです:

  1. リスクの高さ:リボ払いは、カード会社にとって貸し倒れリスクが高い商品です。
  2. 運営コスト:毎月の請求書発行や入金管理など、運営にコストがかかります。
  3. 利便性への対価:柔軟な返済が可能な分、その利便性に対する対価として高めの金利が設定されています。

 

このような高金利のため、リボ払いを長期間利用し続けると、元の利用額以上の手数料を支払うことになりかねません。

リボ払いで返済期間が長期化するケース

リボ払いのもう一つの大きなデメリットは、返済期間が長期化しやすいことです。毎月の返済額が一定であるため、新たな利用がなくても、返済が完了するまでに長い時間がかかることがあります。

 

例えば、50万円の買い物をリボ払い(年利15%、毎月の返済額1万円)で行った場合、完済までにかかる期間と総支払額は以下のようになります:

  • 返済期間:約5年8ヶ月
  • 総支払額:約68万円(うち手数料約18万円)

 

このように、元の利用額の3分の1以上もの手数料を支払うことになり、財政的な負担が大きくなります。

リボ払いの残高把握が困難な理由

リボ払いを利用していると、自分の借入残高を正確に把握することが難しくなります。その理由は以下の通りです:

  1. 毎月の支払額が一定:利用額に関わらず毎月の支払いが一定なので、残高の変動が見えにくい。
  2. 手数料の複雑さ:毎月の手数料計算が複雑で、実際にいくら返済できているか分かりにくい。
  3. 新規利用との混在:新たな利用と既存の残高が混ざり、全体の残高が把握しづらい。

 

このような理由から、リボ払いを利用している人の中には、予想以上に残高が膨らんでいることに気づかないケースも少なくありません。

リボ払いの自動設定に関する注意点

近年、一部のクレジットカードでは、リボ払いが自動的に設定される「自動リボ」というサービスが提供されています。これには以下のような注意点があります:

  1. 意図せずリボ払いになる:一回払いで利用したつもりが自動的にリボ払いになることがある。
  2. 手数料の発生:自動リボに気づかないまま利用を続けると、予想外の手数料が発生する。
  3. 解除方法の確認:自動リボの解除方法をあらかじめ確認しておく必要がある。

 

自動リボは便利な一方で、使い方を誤ると思わぬ負担につながる可能性があります。カード申し込み時や利用時には、支払い方法の設定を必ず確認しましょう。

 

リボ払いの自動設定に関する詳細な情報は以下のリンクで確認できます:
金融庁:クレジットカードの自動リボ払いに関する注意喚起

リボ払いが債務整理に与える影響

リボ払いの利用が過度になると、最悪の場合、債務整理が必要になることもあります。リボ払いが債務整理に与える影響には以下のようなものがあります:

  1. 債務額の増加:高金利のリボ払いを長期間利用すると、債務額が膨らみやすい。
  2. 返済計画の複雑化:複数のリボ払いを利用していると、返済計画の立案が難しくなる。
  3. 任意整理の対象:リボ払いの債務も任意整理の対象となり、カード利用が制限される可能性がある。

 

債務整理を行う場合、リボ払いの残高も含めて全体的な返済計画を立てる必要があります。早い段階で専門家に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

 

債務整理とリボ払いの関係について詳しく知りたい方は、以下のリンクを参照してください:

リボ払いの代替手段と比較

リボ払いには様々なデメリットがありますが、状況によっては有効な支払い方法となる場合もあります。ここでは、リボ払いの代替手段とその特徴を比較してみましょう。

  1. 一括払い

    • メリット:手数料がかからない
    • デメリット:一度に大きな支出が必要

  2. 分割払い

    • メリット:返済計画が立てやすい
    • デメリット:手数料がかかる(ただしリボ払いより低いことが多い)

  3. カードローン

    • メリット:金利がリボ払いより低いことが多い
    • デメリット:別途審査が必要

  4. 預金連動型カード

    • メリット:預金残高内で利用可能で、手数料がかからない
    • デメリット:利用可能額が預金残高に制限される

 

これらの支払い方法を比較した表を以下に示します:

支払い方法 手数料 返済期間 柔軟性 審査
リボ払い 長期 不要
一括払い なし 短期 不要
分割払い 中期 不要
カードローン 中~低 可変 必要
預金連動型 なし 即時 不要

 

状況に応じて最適な支払い方法を選択することが、健全な家計管理につながります。

リボ払いの賢い利用法と注意点

リボ払いには確かにデメリットがありますが、適切に利用すれば便利なツールにもなります。以下に、リボ払いを賢く利用するためのポイントと注意点をまとめます。

  1. 利用限度額の設定

    • 自分の返済能力に応じた利用限度額を設定する
    • カード会社に連絡して、限度額の引き下げを依頼することも可能

  2. 返済計画の立案

    • 毎月の返済額を適切に設定し、計画的に返済する
    • 可能な限り、最低返済額以上を支払うよう心がける

  3. 残高の定期チェック

    • 毎月の利用明細をしっかりチェックする
    • オンラインサービスを活用して、随時残高を確認する

  4. 繰上返済の活用

    • 余裕がある時には積極的に繰上返済を行う
    • 手数料の削減と返済期間の短縮につながる

  5. 複数カードの管理

    • 複数のカードでリボ払いを利用している場合は、残高を一本化することを検討
    • 金利の低いカードに残高を集約することで、手数料負担を軽減できる

  6. 緊急時の利用に限定

    • リボ払いは緊急時の資金需要に備えた手段として考える
    • 日常的な買い物には一括払いを利用するなど、メリハリをつける

  7. 自動リボ設定の確認

    • カードの自動リボ設定を確認し、不要な場合は解除する
    • 新規カード申し込み時には、支払い方法の初期設定に注意を払う

 

これらのポイントを押さえつつ、自身の経済状況に合わせてリボ払いを活用することが重要です。また、リボ払いの利用に不安を感じた場合は、早めにカード会社や専門家に相談することをおすすめします。

 

リボ払いの賢い利用方法について、より詳しい情報は以下のリンクで確認できます:
JCB:リボ払いの上手な使い方

 

以上、リボ払いのデメリットと危険性、そして賢い利用法について解説しました。クレジットカードは便利なツールですが、その特性を理解し、自己管理を徹底することが何より大切です。リボ払いを含むクレジットカードの利用は、常に自身の返済能力を考慮しながら、計画的に行うようにしましょう。