リボ払いはデメリットしかない?仕組みと注意点

リボ払いはデメリットしかない?仕組みと注意点

リボ払いのデメリットと仕組み

リボ払いの主なデメリット
💰
高額な手数料

年利15%前後の手数料が発生し、長期化すると総支払額が増加

🕰️
返済期間の長期化

毎月の支払額が少額のため、完済までに時間がかかる

🔍
残高把握の困難さ

利用残高や総支払額が見えにくく、借金が膨らみやすい

 

リボ払いは、クレジットカードの支払い方法の一つで、毎月の支払額を一定にできる便利な仕組みです。しかし、その仕組みゆえに多くのデメリットが存在します。ここでは、リボ払いの仕組みと主なデメリットについて詳しく解説していきます。

リボ払いの高額な手数料負担

リボ払いの最大のデメリットは、高額な手数料です。一般的なクレジットカードのリボ払いの手数料は年利15%前後と非常に高く、長期間利用すると支払総額が大きく膨らんでしまいます。

 

例えば、50万円の買い物をリボ払い(元金定額方式、毎月1万円返済)で行った場合、以下のようになります:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

利用金額 金利(年利) 毎月の支払額 支払回数 支払総額(うち手数料)
500,000円 15.00% 10,000円 50回 658,370円(158,370円)

 

このように、元の利用金額500,000円に対して、158,370円もの手数料を支払うことになります。

リボ払いによる返済期間の長期化

リボ払いは毎月の支払額が一定であるため、返済期間が長期化しやすいというデメリットがあります。上記の例でも、50万円の買い物の返済に50回(約4年2ヶ月)もかかっています。

 

この長期化は以下の問題を引き起こします:

  • 金利負担の増加
  • 返済意欲の低下
  • 新たな借入の誘発

 

返済期間が長引くほど、支払う利息の総額も増加していきます。また、長期間にわたって返済を続けることで、返済への意欲が低下し、新たな借入を行ってしまう可能性も高まります。

リボ払いの残高把握の難しさ

リボ払いは毎月の支払額が一定であるため、実際の利用残高や総支払額が見えにくくなります。これにより、以下のような問題が発生する可能性があります:

  • 借金の実態が把握しづらい
  • 過剰な利用を招きやすい
  • 返済計画が立てにくい

 

特に、複数のカードでリボ払いを利用している場合、総額の把握がさらに困難になります。この「見えない借金」が膨らみ、返済が困難になるケースも少なくありません。

リボ払いの自動設定に要注意

近年、一部のクレジットカードでは、リボ払いが自動的に設定されているケースがあります。これは「自動リボ」や「リボ専用カード」と呼ばれ、利用者が気づかないうちにリボ払いになっていることがあります。

 

自動リボの危険性:

  • 意図せずリボ払いになる
  • 高額な手数料が発生
  • 返済計画が立てられない

 

カード申し込み時や利用時には、支払い方法の設定を必ず確認しましょう。

リボ払いのクレジットスコアへの影響

リボ払いの利用は、個人の信用情報にも影響を与える可能性があります。クレジットスコアは、ローンやクレジットカードの審査に使用される個人の信用度を示す指標です。

 

リボ払いがクレジットスコアに与える影響:

  • 利用残高の増加によるスコア低下
  • 返済の長期化によるリスク評価の悪化
  • 複数のリボ払い利用による過剰与信の懸念

 

リボ払いの利用が過度になると、将来的な借入やカード審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

以上のように、リボ払いには多くのデメリットが存在します。しかし、適切に利用すれば便利な支払い方法にもなり得ます。次のセクションでは、リボ払いを上手に活用する方法について解説します。

リボ払いの上手な活用法

リボ払いには確かに多くのデメリットがありますが、適切に利用すれば便利な支払い方法になり得ます。ここでは、リボ払いを上手に活用するためのポイントを紹介します。

リボ払いの計画的な利用と返済

リボ払いを利用する際は、計画的な利用と返済が重要です。以下のポイントを押さえましょう:

  1. 利用限度額の設定:自身の収入に見合った利用限度額を設定する
  2. 返済計画の立案:毎月の返済額と完済までの期間を事前に計算する
  3. 定期的な残高確認:利用残高と返済状況を定期的にチェックする

 

計画的な利用により、リボ払いの長期化や過剰な利用を防ぐことができます。

リボ払いの一括返済や繰上返済の活用

リボ払いの手数料を抑えるには、一括返済や繰上返済を活用することが効果的です。

 

一括返済のメリット:

  • 手数料の大幅な削減
  • 返済期間の短縮
  • 利用可能枠の回復

 

繰上返済のメリット:

  • 手数料の軽減
  • 返済期間の短縮
  • 毎月の返済負担の軽減

 

例えば、20万円のリボ払い(年利15%、毎月1万円返済)を6ヶ月後に一括返済した場合、約1万8,000円の手数料を節約できます。

 

リボ払いの一括返済と繰上返済についての詳細

リボ払いの代替手段の検討

リボ払いの代わりに、以下のような支払い方法を検討することも有効です:

  1. 分割払い:期間が固定され、手数料も明確
  2. ボーナス払い:まとまった収入時に支払いを集中
  3. 預金連動型カード:預金残高の範囲内で利用可能

 

これらの支払い方法は、リボ払いよりも手数料が低く、返済計画も立てやすい場合があります。

リボ払いの債務整理オプション

リボ払いの返済が困難になった場合、債務整理を検討することも一つの選択肢です。主な方法として以下があります:

  • 任意整理:弁護士や司法書士を介して債権者と交渉
  • 個人再生:裁判所を通じて債務を整理し、分割返済
  • 自己破産:債務を免除してもらう最終手段

 

ただし、債務整理にはデメリットもあるため、専門家に相談の上、慎重に検討する必要があります。

 

リボ払いの債務整理についての詳細解説

リボ払いの金融教育と啓発の重要性

リボ払いのデメリットを回避するためには、金融リテラシーの向上が不可欠です。以下のような取り組みが重要です:

  • 学校教育での金融教育の充実
  • 消費者向けセミナーやワークショップの開催
  • オンライン学習コンテンツの提供

 

金融教育を通じて、クレジットカードの仕組みや適切な利用方法を学ぶことで、リボ払いのリスクを軽減することができます。

 

金融庁による金融教育の取り組み

 

以上、リボ払いの上手な活用法について解説しました。リボ払いには確かにデメリットが多いですが、正しい知識と適切な利用方法を身につけることで、そのリスクを最小限に抑えることができます。自身の経済状況をよく理解し、計画的な利用を心がけることが重要です。